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世界の科学者や企業家による技術イノベーション・協力の議論の場として中国が2007年から開催している中関村フォーラムは、北京市で開催中の2024年年次総会で26日、重点国別技術貿易マッチング会議の一つ、中日スマート技術産業協力マッチング会議を開いた。
中国から家電大手・海爾(ハイアール)集団技術開発子会社の青島海爾智能技術研発、日本から科学技術振興機構(JST)や日中科学技術交流協会、計測機器大手の横河電機などの機関・企業の代表者が出席し、両国のスマート技術産業のイノベーション協力を巡り、北京市大興区の北京中日イノベーション協力モデル区での産業リソースと政策を踏まえ、経験を共有し、意見交換した。
会議は北京市科学技術委員会、中関村科技パーク管理委員会、大興区政府、中関村発展集団が共同で主催。大興区の周新蓉副区長は、同区がここ数年、北京中日イノベーション協力モデル区や北京大興国際空港臨空経済区、バイオ医薬産業拠点など六つの主要産業パークの建設に注力していると説明。うち、中日モデル区は国がイノベーションをテーマに構築する最初の国際協力モデル区、中日両国のイノベーション協力の指標となるプラットフォームであり、既に国際イノベーション協力の産業拠点になっていると紹介した。大興区は外部の企業や外国人人材へのサポートを絶えず強化していると述べ、外国籍従業員のビザ手続きなどに便宜を図り、国際企業のイノベーション発展の向けた公平で公正な環境を全力で構築していく考えを示した。
科学技術振興機構の米山春子参与は今回の会議について、中関村フォーラムの重要な構成要素であり、中日両国のスマート技術産業分野に得難い交流プラットフォームを提供しているとの認識を示し「中国と日本の間の民間交流・協力を引き続き維持、拡大していく。今後も各種科学技術産業の交流活動に積極的に参加し、両国間の活動のチャネルを広げ、橋を懸けていく」と述べた。
会議では中日イノベーション技術プロジェクト30件のリストも発表された。うち、ソニーR&Dセンター「China Laboratory」の「科学技術が創造する新たなエンターテインメント」▽医療機器メーカー、ヘルスケアビジョンの「血糖値とその他生体情報の非侵襲測定器」▽生体測定器メーカー、アフォードセンスの「リアルタイム遠隔デジタル健康管理システム」▽横河電機の中国子会社、横河電機(中国)投資の「産業用モノのインターネット (IIoT)に基づく小型スマート無線センサー」、リコーグループの中国子会社、理光軟件研究所(北京)の「検索拡張生成(RAG)に基づくオフィスデジタルサービス・プラットフォーム」-は各社の代表者が会場でプロジェクトの概要を説明した。(新華社北京)
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