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アクションカメラブランド「Insta360」を運営する中国の影石創新科技(Arashi Vision)が6月11日、上海証券取引所の科創板に上場した。創業者の劉靖康氏は自社の360度アクションカメラ「Insta360 X5」を携えて上場のドラを鳴らした。劉氏は1991年7月生まれの33歳、科創板上場を果たした創業者で最年少となる。
初値は公開価格の47.27元(約940円)を285%上回る182元(約3600円)。終値は177元(約3500円)で、時価総額は約710億元(約1兆4200億円)となった。劉氏とその家族が保有する株式の総額は200億元(約4000億円)を超えたとみられる。
同社は今回の新規株式公開(IPO)で、科創板では最高額となる19億3800万元(約390億円)を調達した。なお6月16日時点の時価総額は689億元(約1兆3800億円)に下落している。

影石創新科技は2015年に設立。消費者向けパノラマカメラで市場に参入し、現在はプロ向けのVR(仮想現実)パノラマカメラやアクションカメラ、ビデオ会議向けのWEBカメラなどに製品ラインを広げている。米フロスト&サリバンによると、23年の世界の消費者向けパノラマカメラ市場で同社は67.2%のシェアを占め、6年連続の1位となった。日本のリコーは12.4%、米GoProは9.2%だった。
上場目論見書によると、2023年と24年の売上高はそれぞれ36億3600万元(約730億円)と55億7400万元(約1100億円)、純利益はそれぞれ8億3000万元(約170億円)と9億9500万元(約200億円)だった。25年1~3月期の売上高は13億5500万元(約270億円)で、前年同期の9億6000万元(約190億円)から40.7%増加した。一方、純利益は1億7600万元(約35億円)で、前年同期の1億8000万元(約36億円)から2.5%減少している。
*1元=約20円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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