「もう9枚では足りない」 微博がアップできる写真の上限を18枚に

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微博(ウェイボ、中国版ツイッター)では、今までフォロワーや「いいね」の数、シェアされる回数やファンのアクティブ度などが競われてきたが、ユーザー達に新たな競争を促す要素が生まれた。アップできる写真の枚数が「9枚」か「18枚」かである。

微博でもチャットアプリの最大手「微信(WeChat)」のモーメンツでも、公開できる写真は9枚までというのがこれまで標準設定だった。微博が先にこの制限を撤廃したことになるが、18枚の写真をアップするにはもちろん条件がある。フォロワー数が10万を超えていなければならないということだ。

10月半ば、微博は9枚以上の写真をアップできる新機能を正式にリリースした。現在この機能は10万以上のフォロワーを持つユーザーのみ利用可能だ。対象ユーザーは一度に最高18枚の写真をアップできる。ユーザーはアルバムの中から9枚を超える写真を選択でき、9枚目以降の写真については閲覧を有料に設定することもできる。微博のページに一度に表示されるのは9枚で、写真右下には9枚を超える写真の枚数が表示される。

微博がコンテンツ機能を拡大するのはこれが初めてではない。2016年1月には「140字」という字数制限を撤廃している。

しかしここ1年間、微博はすでに文字数にこだわっておらず、写真や動画分野に目を向けていた。過去半年のアップデートを振り返ってみると、ライブ配信のタグや動画コミュニティ機能の追加、そして今回の写真枚数の増加など、微博が行った最適化は主に写真や動画機能に集中していることがわかる。

このようなアップデート戦略は、一つは大衆受けを狙ったものである。ショート動画アプリ「Tiktok(抖音)」やソーシャルECアプリ「RED(小紅書)」など新たなプラットフォームが台頭し、写真や動画の閲覧が主流となっているためだ。もう一方では写真を増やすことによって、微博の商業的価値をさらに掘り起こしたいという狙いがある。

例えば、9月末に微博は写真へのタグ付け機能をリリースしている。ユーザーは写真の好きな箇所に「地点」「トピック」「商品」もしくは「メンション」などの類のタグをつけることができる。タグ付けされた写真はトピックのページで優先的に表示される。

写真:微博公式より

「9枚以上の写真をアップできる」「タグ付け」という2つの新機能により、微博が「よりREDに似てきた」という声もネットでは多く上がっている。見た目だけではなく、その役割も同じ方向に向かっているようだ。新機能のリリース当日から早速18枚の写真を「種草(SNSで商品等をシェア・宣伝すること)」に利用したブロガーもいる。

写真:微博より

18枚の写真は商品情報を紹介するのに十分であり、写真につけられたタグも商品をより簡単に検索にヒットさせることができるため、商品を宣伝するうえで便利だ。

ユーザーはさらに、9枚目以降の写真の閲覧を有料にすることもできる。微博の公式サイトでは「9枚目以降の写真に関してはブロガーが公開にあたって有料/無料の設定ができることで、作品の創作性や知的財産権をより尊重できる」としている。撮影者や作者がこれによって直接利益を得ることができると肯定的なネットユーザーの声もある。

写真:微博より

しかし中国メディア「毎日経済新聞(National Business Daily)」が行ったアンケートによると、9枚目以降の写真の閲覧を有料にすることに対し、85%近くのネットユーザーがネガティブな態度を示しているという。
(翻訳・山口幸子)

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