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中国のアートトイ大手の泡泡瑪特国際集団(POP MART、ポップマート)のキャラクター「LABUBU(ラブブ)」が世界的ヒットを記録する一方で、その人気に便乗した模造品も大量に出回り、ネットでは偽物を揶揄する「LAFUFU」という俗称も生まれている。
ポップマートはこのほど、すでに27カ国・地域の税関に働きかけ、知的財産権を侵害する模造品の取締り強化を図っていると明らかにした。これまでに摘発された事例は240件余り、計791万点の模造品が押収された。英国やオランダ、フランス、イタリアなど欧州の税関で摘発される事例がとくに多く、オランダだけで26万点余りが押収されたという。
ポップマートは現場で働く税関職員らが偽物を一目で見分けられるよう、多言語対応の「模造品判別図鑑」を公開している。図鑑には、LABUBUを含む「THE MONSTERS(ザ・モンスターズ)」シリーズや「CRYBABY(クライベイビー )」「Twinkle Twinkle(トゥインクルトゥインクル)」などの主要IPが網羅されている。
中国税関総署も取締りを強化しており、2025年に入ってからLABUBUの模造品183万点を押収し、61カ国・地域への輸出を未然に防いでいる。王軍副署長は、知的財産権の保護はイノベーションを守ることと同義だとし、模造品取締りの重要性を強調した。
ポップマートが8月19日に発表した2025年1〜6月期の売上高は、前年同期比204.4%増の138億8000万元(約2900億円)となり、うちLABUBUを中心とするTHE MONSTERSシリーズが48億1000万元(約1000億円)と全体の34.7%を占めた。
LABUBU人気を背景に、ポップマートの株価は年初来上昇を続けていたが、8月26日に最高値の339.8香港ドル(約6500円)をつけた後急落し、9月18日の終値は27%下げて267香港ドル(約5000円)となっている。
*1元=約21円、1香港ドル=約19円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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