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アリババグループ傘下のアリババクラウドはこのほど、米半導体大手のNVIDIA(エヌビディア)と「フィジカルAI」分野で提携を結んだ。年次イベント「雲栖大会(Apsara Conference)2025」(9月24〜26日)で明らかにした。
アリババクラウドの人工知能(AI)プラットフォーム「PAI」は、エヌビディアが提供するフィジカル AI向けソフトウエア一式を導入し、データの前処理、シミュレーションデータの生成、モデルの訓練・評価、ロボットの強化学習、シミュレーションテストなどを網羅するプラットフォームサービスを法人顧客向けに提供する。これにより、エンボディドAIや運転支援システムなどに使われるアプリケーションの開発周期が一段と短縮できるようになる。
フィジカル AIとは、マルチモーダルな感知、空間関係の理解、物理法則の認識を通じ、現実世界と直接相互作用するAIシステムを指す。
アリババグループとアリババクラウドの最高経営責任者(CEO)を兼任する呉泳銘(エディ・ウー)氏は「将来は世界人口を超える数のAIエージェントやロボットが登場して人間と共に働き、現実社会に大きな影響を与える可能性がある」と述べた。
呉氏はまた、大規模言語モデル(LLM)は次世代の基本ソフト(OS)に、AIクラウドは次のコンピュータになるととした上で、将来的に世界のクラウドコンピューティング大手は5~6社に集約される可能性があると指摘し、投資拡大に意欲を示した。
アリババは現在、3800億元(約8兆円)を投じてAIインフラ整備を加速しているが、呉氏は追加投資も計画していると明らかにした。
*1元=21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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