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中国スマートフォン大手の小米集団(Xiaomi、シャオミ)の創業者、雷軍CEOは9月25日、北京国家会議センターで「変革」と題した年次講演を行い、新型スマホ「Xiaomi 17」シリーズのほか、タブレットや洗濯機、テレビなど、同社の「Human x Car x Home(人・車・家)」をつなぐエコシステムの新製品を披露した。
シャオミは2021年末、米アップルをベンチマークとする考えを初めて明らかにし、技術力の向上と製品のアップデートを続けてきた。そしてついに、iPhoneに正面から挑む製品としてXiaomi 17シリーズの3モデルを発売した。標準モデルの「Xiaomi 17」は4499元(約9万4000円)、「Xiaomi 17 Pro」は4999元(約10万5000円)、「Xiaomi 17 Pro Max」は5999元(約12万6000円)で、中国では9月27日から販売されている。
Xiaomi 17シリーズは、米クアルコムが3nmプロセスで製造した最新SoC「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を搭載。CPU性能はアップルの「A19 Pro」に匹敵し、GPU性能は34.6%上回る。
ディスプレー、バッテリー、イメージングの3つのコア技術でもブレークスルーを果たした。まず、独自のディスプレー技術「M10」と世界トップクラスの発光効率を誇る国産のディスプレー素材を採用したことで、極めて明るいディスプレーが実現。次に、独自開発した「金沙江バッテリー」は、シリコン含有量が最大16%に上り、エネルギー密度は最大894Wh/Lに達する。さらに、イメージングシステムは独ライカと共同開発し、国産の第3世代HDR(ハイダイナミックレンジ)技術を採用したことで、逆光でも被写体を鮮明に撮影できるようになった。
注目は、ProとPro Maxの背面のメインカメラの横に配置されたサブディスプレー「妙享背屏」だ。点灯させれば折りたたみスマホの背面ディスプレーのように操作できる。音楽の再生をしたり、配車サービスや出前サービスの通知を受け取れたりと実用的。メインカメラでの自撮り写真やプリクラ風写真の撮影をサポートすることも可能で、すぐに使いたいQRコードやお気に入りの写真をサブディスプレーにピン留めしておくこともできる。
雷CEOは講演の中で、インターネット企業だったシャオミは2021年末から研究開発を強化し、スマホから家電、自動車までを手がける本格的なテクノロジー企業に生まれ変わったと強調。すでに「骨格と魂」の再構築を終え、世界のハイエンド市場でアップルと正面対決する準備が整ったと気勢を上げた。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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