中国医療機器大手「Mindray」、香港IPOを計画 海外売上比率は50%に

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中国の多国籍医療機器メーカー「邁瑞生物医療(Mindray Bio-Medical Electronics)」(以下、マインドレイ)が香港での重複上場に向けた事前準備を開始したという。調達規模は少なくとも10億ドル(約1500億円)と報じられている。

マインドレイは広東省深圳市に本社を置き、北米・や欧州・アジア・アフリカ・中南米など30以上の国で60超の海外子会社を展開している。2018年10月には深圳証券取引所の創業板に上場し、25年9月25日時点で時価総額は2800億元(約5兆8800億円)を超えている。

同社は、医用画像や体外診断(IVD)、患者監視・生命維持(モニター・除細動器・輸液ポンプ・人工呼吸器など)の分野で強みを持ち、中国市場でトップシェアを確立している。今回の香港上場は、海外業績の成長やグローバル展開の加速を受け、資本市場での機動性を高める狙いとみられる。

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業績面では、2024年に売上成長の鈍化はあったものの、製品と販売チャネルの競争力により、親会社株主に帰属する純利益は約117億元(約2500億円)でプラス成長を維持した。加えてグローバル事業が好調で、2025年1~6月期の海外売上高は83億3200万元(約1750億円)となり、売上比率はすでに50%に達している。

M&A(買収)戦略も積極的だ。21年にはフィンランドのIVD用原材料メーカー「HyTest」を買収し、抗体・抗原などの主要原材料の内製力を獲得。23年にはドイツの試薬メーカー「DiaSys」を買収し、IVDポートフォリオと海外供給網をさらに強化。24年には科創板上場の「恵泰医療(APT Medical)」を買収し、電気生理および心血管関連機器・消耗品分野に参入、新たな成長の足がかりとした。

*1ドル=約148円、1元=21円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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