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大型貨物トラックの自動運転技術を手がける「智加科技(Plus.ai)」が今月、レベル4の自動運転トラックを用いて米国の東西横断輸送に成功した。米国最大手の酪農協同組合「ランド・オ・レーク(Land O’Lakes)」のバター約18トンを積載して約4500キロを走ったという。
智加科技によると、同社の自動運転トラックはカリフォルニア州トゥーレアリからペンシルバニア州クエーカータウンに到達し、レベル4の自動運転トラックとしては、生鮮貨物を満載した冷蔵コンテナが試運転段階で米国大陸を横断した初の成功例となった。
智加科技は2016年に米シリコンバレーで設立され、北京・上海・蘇州にR&Dセンターを設ける。現在はトラック製造、物流、大型車隊列走行の運営などを手がける米中トップ企業と戦略的提携関係を築き、昨年にはシリーズA+で「セコイアキャピタル・チャイナ(紅杉中国)」、中国の都市間物流大手「満幇集団(Manbang Group)」、「金沙江創投(GSR Ventures)」から資金調達を行った。
今回の運搬試験に採用された同社の自動運転システムでは、マルチモーダルセンサ、深層学習向けのビジュアルアルゴリズム、SLAM(自己位置推定と環境地図作成の並行処理)技術を導入している。車内には緊急時に対応できる運転手が1人、システムの稼働状況をモニタリングするエンジニア1人も同乗した。
商用化に向けた試運転の最大の難関は、複雑な地形や天候の変動など実際の運転環境に適応しながら納期までに納品することだった。智加科技の提供資料によると、今回の走行ルートはグレートプレーンズ(大平原)やロッキー山脈を延々と走り、海抜1万1000フィート以上の高地や施工中の道路、数マイルにも及ぶ長いトンネルなどを越え、雨や雪などの悪天候にも耐える必要があった。
智加科技が今回挑んだのは冷蔵輸送だが、自動運転技術を搭載した貨物トラックとして、商用化前段階の試運転を成功させた企業は智加科技が初めてではない。
智加科技に並んで同業界をリードする「図森未来科技(TuSimple)」は今年9月、米国内での取引先が18社に上ったと発表した。さらに米運輸大手UPSと共同で、アリゾナ州フェニックス~ツーソン間で連日試験運転を行っているという。また今年5月には合衆国郵便公社(USPS)と提携関係を結んで自動運転車による運送業務を提供しており、アリゾナ州フェニックス~テキサス州ダラス間の約1600キロメートルの距離を1日22時間稼働している。
(翻訳・愛玉)
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