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中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2025年10月の新車販売(納車)台数を発表した。10月は大型連休「国慶節」があるため、例年、新車販売が伸びる時期だ。さらに、年末で免購置税(NEV向け優遇税制)の終了を見据えた駆け込み需要なども重なり、各社の販売台数を押し上げた。
零跑汽車(Leap Motor)は初の7万台超えを果たし、圧倒的首位の座を盤石にした。2〜5位はファーウェイ支援の問界(AITO)、小米汽車(Xiaomi Auto)、小鵬汽車(XPeng Motors)、蔚来汽車(NIO)の順で、いずれも4万台超の混戦状態となった。上位陣がいずれも前年同月比で販売台数を伸ばすなか、かつて飛ぶ鳥を落とす勢いを誇った理想汽車(Li Auto)は販売台数を大きく減らし、明暗が別れる結果となった。
1位:零跑汽車
零跑汽車(Leap Motor)の10月の販売台数は前年同月比84%増の7万289台と過去最高を記録し、8カ月連続で新興勢トップの座を維持した。
同社最大のセールスポイントはコストパフォーマンスの高さだ。販売台数の半分は8万〜15万元(約175万〜330万円)の「Bシリーズ」で、残りの3分の1を15万〜20万元(約330万〜440万円)の「Cシリーズ」が占める。
2位:AITO
自動車中堅の賽力斯集団(SERES)がファーウェイと共同開発したEVブランド「問界(AITO)」は、10月の販売台数が前年同月比44%増の4万8788台となり、前月の4位から順位を2つ上げた。
AITOは30万元(約660万円)以上の高級EV市場で確固たる地位を確立しており、9月下旬に発売した新型SUV「M7」の累計販売台数もすでに2万台を突破している。
3位:小米汽車
スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が手がける「小米汽車(Xiaomi Auto)」は、10月の販売台数が4万8654台となった。人気のセダン「SU7」とSUV「YU7」の生産能力増強に加え、店舗網とサービス拠点の拡充が販売増につながった。
4位:小鵬汽車
小鵬汽車(XPeng Motors)の10月の販売台数は前年同月比76%増の4万2013台だった。12万〜15万元(約265万〜330万円)と手頃な価格帯の「MONA M03」が好調だった。課題は8月に発売した新型SUV「G7」の販売戦略で、予定販売価格は25万元(約550万円)だったが、競合するシャオミのYU7やテスラのモデルYに対抗するため21万元(約460万円)で発売している。
5位:NIO
蔚来汽車(NIO)の10月の販売台数は前年同月比93%増の4万397台だった。10万〜40万元(約220万〜880万円)台をカバーする全価格帯戦略が効果を発揮した。メインブランドの「NIO」が18%減の1万7143台となる一方で、セカンドブランドの「楽道(ONVO)」が302%増の1万7342台と大きく伸びた。サードブランドの「蛍火虫(firefly)」は5912台を売り上げた。
6位:理想汽車
理想汽車(Li Auto)の10月の販売台数は前年同月比38%減の3万1767台だった。このところ低迷する販売を押し上げるため、同社は10月初めに主力の「Lシリーズ」の大幅値下げに踏み切っている。
10月は年末商戦の幕開けとあって、一部を除き各社販売台数を伸ばした。残り2カ月でどれだけ販売台数を積み増すことができるのか、ランキングに変動はあるのか、2025年の勝負の行方を占う11月の販売台数に注目したい。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・田村広子)
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