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中国商務部研究院が25日に発表した「即時小売業界発展報告(2025)」によると、中国ではオンラインで注文した商品をごく短時間で配達する「即時小売り」(クイックコマース)が市場規模1兆元(約22兆円)達成に向け、正念場を迎えている。推計によると、クイックコマースの市場規模は26年に1兆元(約22兆円)の大台を超え、30年には2兆元(約44兆円)に達し、第15次5カ年規画期間(2026~30年)の年平均伸び率は12.6%に上る見通しだ。
中国ではここ数年、クイックコマースの規模が拡大を続けている。24年は前年比20.2%増の7810億元(約17兆円)となり、伸び率は同時期の全国のオンライン小売売上高を13.0ポイント、社会消費財小売総額を16.7ポイントそれぞれ上回った。クイックコマースはすでに中国小売業の新たな成長の原動力となっている。
報告は、若年層がクイックコマースの主な顧客層だと分析した。第三者機関の調査によると、24年のクイックコマースの消費者層のうち、31~45歳の割合は55.0%と23年より5.0ポイント上昇した。ECプラットフォームのデータでも若者が消費の中心を占めており、生活関連サービス大手の美団が手がける生鮮食品や日用品の即時配送サービス「美団閃購」のデータによると、3月末時点のユーザー全体に占める「90後」(1990年代生まれ)の割合は3分の2を超えている。
クイックコマースを展開するECプラットフォームは県域市場の開拓を加速し、それが成長の重点分野となっている。「美団閃購」はすでに全国2800の県・市でサービスを提供しており、25年9月時点で「三線都市」(地方の主要都市)以下の都市で構成される「下沈市場」に設置した「閃電倉」(フラッシュ倉庫)と呼ばれる小型倉庫は1万カ所を超えた。ユーザー数や注文数、取引額の伸び率はいずれも「一線都市」(北京、上海、広州、深圳の4都市)と「二線都市」(省都など地方の中核都市)を上回っている。【新華社北京】
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