中国「Moonshot AI」、上場前に株主紛争の解決急ぐ 補償対象は1100億円超か

ロイター通信によると、対話型AI「Kimi」を開発する中国のAIスタートアップ「月之暗面(Moonshot AI)」の経営陣は、関連企業「循環智能(Recurrent.ai)」および出資者の一部との紛争について、香港上場を前に和解を目指して協議している。同紛争は2024年から香港で仲裁手続きに入っている。

紛争は月之暗面の創業者兼最高経営責任者(CEO)の楊植麟氏と最高技術責任者(CTO)の張宇韜氏に関わる。2人は16年に循環智能を、23年に月之暗面を設立した。登記記録によると、2人は現在も循環智能の持株会社の取締役を務めている。

ロイターが確認した弁護士の書簡によると、循環智能と一部の投資家は、2人が取締役会の承認を得ずに月之暗面を設立し、循環智能 の投資家に対して虚偽の説明を行ったと主張している。書簡はさらに、大規模言語モデルの重要なデータが保存されていたサーバーが、無断で月之暗面の子会社に移転され、一部のデータが削除されたと指摘している。ロイターはこれらの主張を独自に検証できなかったとしている。

楊氏はこれらの主張を否定し、月之暗面の設立は循環智能の取締役会メンバーと合意済みだったとしている。

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月之暗面の設立時、循環智能は同社の9.5%の初期株式を取得した。現在、循環智能と一部の投資家は、月之暗面設立時の株式の10.5%に相当する補償を求めている。関係者によると、今年6月の資金調達時の評価額300億ドル(約4兆7000億円)を基にすると、対象となる株式の価値は7億ドル(約1100億円)を超える可能性がある。

同社は香港上場を秘密裏に申請しており、直近の評価額は約500億ドル(約7兆9000億円)に達したと報じられている。関係者は、紛争が上場計画を危うくする可能性は低いと見ているが、長期化すれば、潜在的な投資家が同社のコーポレートガバナンスや株式の帰属、情報開示に懸念を抱き、上場プロセスが複雑化する可能性があると指摘している。

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*1ドル=約158円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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