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中国のスマホメーカー、シャオミ(Xiaomi)のサブブランド「Redmi」が、24日にオンライン上でフラッグシップモデル「Redmi K30 Pro」を発表した。すでにリークされていた通り、同機種のプロセッサはシャオミ「Mi 10」と同じクアルコム社製のSnapdragon 865を搭載、次世代メモリLPDDR5と新規格UFS 3.1のフラッシュメモリを内蔵しており、スペックではMi 10をわずかに上回る印象だ。
昨年、1999元(約3万2000円)の「Redmi K30」が圧倒的なコストパフォーマンスで話題をさらったが、今回のK30 Proも2999元(約4万7000円)という攻めの価格設定になっている。
そのほか、ソニー製IMX686センサー採用の6400万画素メインカメラ、光学式手ブレ補正、ポップアップ式フロントカメラ、4700mAh大容量バッテリー、ディスプレイ内指紋センサー、次世代無線LAN規格WiFi 6など、基本を押さえたスペックとなっている。とはいえディスプレイに関しては、リフレッシュレート90Hzが主流になりつつある中で60Hzが実装されており、この明らかな妥協を非難する声も多い。
しかし、Redmiが60Hzディスプレイを採用するに至ったのもやむを得ないことだろう。販売が始まったばかりの5G対応機種はコストが高騰しており、コストパフォーマンスが売りのRedmiにとってスペック上の取捨選択は避けられない。しかもブランドの立ち位置からして、ハイエンドモデルとして売り出しているシャオミのMiシリーズと一線を画する必要がある。全てにおいて最高スペックを実現するわけにはいかないのだ。Redmiブランドを統括する盧偉冰氏によれば、Redmi K30とその上位モデルのK30 Proを企画した10カ月前の時点では、高リフレッシュレートへのニーズに確信が持てなかったため、バッテリー駆動時間を優先して60Hzディスプレイの採用を決めたという。
コストパフォーマンス重視の路線を貫いてきたRedmiは、価格面で確実に優位に立っている。OPPO傘下のブランド「realme」は90Hzディスプレイを採用し、Mi 10と同等のSnapdragon 865、LPDDR5メモリ、UFS3.0フラッシュメモリ搭載だが、価格は3599元(約5万6000円)からと話題性には欠ける。
そもそもRedmiにとってのライバルはrealmeではなく、ファーウェイのサブブランド「Honor(栄耀)」だ。昨年発表された「Honor V30 Pro」と比較すると、スペックではRedmi K30 Proのメモリやフラッシュメモリのほうが上回っている。しかしHonorは30日にも新機種「Honor 30S」を発表するとされており、Redmiは明らかにこの新シリーズに狙いをつけていたことが分かる。Honor 30シリーズが発売されれば、RedmiとHonorの戦いが本格化するだろう。
※画像はRedmi公式サイトより
(翻訳・畠中裕子)
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