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「南京芯馳半導体科技(Nanjing Semidrive Technology)」(以下、芯馳科技)がシリーズAで5億元(約79億円)を調達した。リード・インベスターは「和利資本(CTC Capital)」、コ・インベスターの「経緯中国(Matrix Partners China)」「中電華登(Walden Development Capital)」「聯想創投(Lenovo Capital)」「祥峰投資(Vertex Ventures)」など既存株主も大幅に出資を増やした。
芯馳科技は2018年6月に設立され、信頼性の高い高性能な車載プロセッサ製品の研究開発を行っており、中国企業の存在感が薄いハイエンドの車載プロセッサ市場の空白を埋めることを目指している。
同社は2018年にエンジェルラウンドで「華登国際(Walden International)」、「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)」、聯想創投、「合創資本(Vinno Capital)」から資金を調達した。翌2019年にプレシリーズAで数億元(数十億円)を調達した際のリード・インベスターは経緯中国、コ・インベスターは「祥峰投資(Vertex Ventures)」、聯想創投、「蘭璞資本(Lanpu Capital) 」、「晨道資本(Chendao Investment)」、「創徒衆林創徒叢林(Cantor Junsle)」だった。
今年5月にスマートコックピット、スマートドライビング、セントラルゲートウェイに利用されるX9、V9、G9の3種類の車載プロセッサをリリースした。同時にソフト・ハードウエアパートナーと協力して、ワンストップ式のスマートモビリティソリューションと参考設計プランをリリースしている。
芯馳科技によると、全シリーズの車載プロセッサ製品は組み合わせ可能な機能モジュールと主要システムとのインターフェイスを提供し、ローエンドからハイエンドまでのハードウエアとのピン互換を実現し、顧客の製品開発スピードを大幅に引き上げている。
同社はすでにISO9001の関連認証を取得しており、さらに中国では数少ない自動車向けの国際的な機能安全規格ISO26262の認証を取得している。
芯馳科技の張強董事長によると、すでに5社以上のOEM、10社以上のティア1(完成車メーカーの一次請け)と提携しており、今年下半期には小ロットの出荷と量産準備を行い、来年上半期には同社製品が採用された量産モデルがリリースされる予定とのこと。
現在、中国国内の車載半導体業界の市場シェアは、外資企業によってほぼ独占されている。中国の車載半導体の自給率は3%で、車載プロセッサについては1%を下回り、大部分を輸入に依存している。
張氏によると、現在中国の自動車半導体市場の規模は約450億元(約7100億元)で、2025年までに1200億元(約1兆8900億円)を超えると予測されている。
今回調達した資金は、顧客の量産をサポートするためにX9、G9、V9のソフトウエア、応用、エコシステムの改善に充てられる。同時に新エネルギー車、自動運転、C-V2X(Cellular Vehicle to Everything)などの分野に向けた新製品の研究開発を加速していく。
和利資本のパートナー、張飆氏は今回の出資について「車載半導体の市場規模は非常に大きく、業界の成長も早い。しかし、業界への参入障壁は高く、新規参入は難しい。現在、車載用SoCは海外の半導体企業に独占されているが、芯馳科技はこの業界で20年以上の経験があり、同社のプロセッサは世界トップクラスの製品競争力を有している。和利資本は半導体産業チェーンと業界リソースの面で芯馳科技をサポートしていく」と述べた。
経緯中国のパートナー、王華東氏は「4年前からコネクテッドカー領域への投資を始めており、芯馳科技への投資は車載プロセッサ分野における重要な布石だ。芯馳科技は2年足らずの間に3つの製品をリリースしており、高い創造性と確かな実行力を持っている」と述べた。
華登国際の董事総経理、黄慶氏は「中国国内のスマートモビリティ需要に対し、芯馳科技は顧客の課題を解決している。車載プロセッサの製造が過熱する中で、同社の製品計画の将来性と製品開発の実行力は高く評価できる」と述べた。
(翻訳・普洱)
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