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2018年7月24日、36Kr編集部は「臉書科技(杭州)有限公司」との社名を冠する企業が同月に中国の工商当局に登記されていることを確認した。同日、国内外の複数のメディアが「米フェイスブック社が中国に子会社を設立」と報道。「臉書」とはフェイスブックの中国語表記であり、同社の広報も中国にイノベーション拠点を設立した事実を認めている。
フェイスブックアプリおよびサイトは、2009年より中国国内での利用ができない状態が続いている。インスタグラムなど同社傘下のサービスも同様だ。フェイスブック社は長らく中国市場への本格進出を望んできた。
このほど設立された「臉書科技(杭州)」の資本金は3000万米ドル。株主はフェイスブック香港(Facebook HongKong Ltd.)の1社のみ。代表取締役には、フェイスブックアジア太平洋地区の法務責任者ダミアン・ヨー(Damian Yeo)氏が就任した。なお、同社の本拠地はアリババグループなど国内のIT大手企業が集う浙江省杭州市。今後はスタートアップ企業やアントレプレナーを支援するイノベーションハブとして展開していくという。
同社のCEOマーク・ザッカーバーグ氏は先日、ある取材に応えた際、「フェイスブックを分社化して、中国企業にも道を譲りたい」と発言したとされる。中国の検索エンジン大手・百度(バイドゥ)との提携を探っているとも伝えられ、同社が中国におけるフェイスブックの運営を支援するとの情報も聞かれる。
中国におけるフェイスブック10年の歩み
2007年―ドメイン「fecebook.cn」を取得。フェイスブックの中国進出に積極的だったとされるクリス・パン氏を採用。
2008年―フェイスブックの中国語名が「飛書」に決定したと報道。このころから中国国内でのアクセスブロックがはじまる。
2009年―フェイスブック、中国事業を撤退。
2014年―M.ザッカーバーグCEOが北京の清華大学を訪問。中国政府の幹部と接見。
2016年―北京の街頭でジョギングするザッカーバーグ氏の姿が報じられる。同年末、中国向けのフィルタリングシステムを開発したとの報道。
2018年―フェイスブック中国事業責任者の王黎(ワン・リー)氏が辞任。中国進出がとん挫と報じられる。
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