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「乙女系」の商品展開で注目される中国発のコスメブランド「花知暁(Flower Knows)」は2020年7月、プレシリーズAで「天図投資(Tiantu Capital)」から数千万元(数億円)を調達した。調達した資金は主に製品開発とチームの拡充に充てている。
2016年創立の花知暁は、乙女チックの独特なスタイルと1年で6回もの商品シリーズを発表することで差別化を図っている。2020年だけで100SKU以上の新商品を投入した。
創業者の楊子楓氏は、パッケージも含めたオリジナルデザインによってビジュアル的にインパクトのある商品を打ち出し、乙女風の独特のブランドイメージを出したいと話す。
メイクアップ商品は、通常四半期ごとに単品で新商品が発売されることが多い。しかし、花知暁は商品シリーズぐるみで毎年5~6回、新商品を発売。同社は目や唇のメイクアップ商品を取り扱い、各シリーズ約20SKUほど展開する。種類、季節、旧商品の売れ行きなどを基に内容を調整し、さらにブロガーの意見を反映して生産する。
花知暁は1級、2級都市といった大都市圏の若者に人気だ。年齢的には15~25歳が70%、25~35歳が30%で、商品のオリジナリティとデザインを重視する。花知暁の単品はすべて100元(約1600円)以下で、平均価格は60~70元(約900~1000円)だ。
楊氏によると、1万個以上売れる商品も多く、新規顧客の販売単価は200元(約3200円)以上になり、リピート率は20%以上だという。
宣伝は主に中国版ツイッター「Weibo(微博、ウェイボー)」、中国の動画共有サイト「ビリビリ動画(Bilibili)」、ソーシャルEC「小紅書(RED)」で行い、ウェイボーとテンセントのSNSアプリ「WeChat」上では公式アカウントやコミュニティを運営する。同社メンバーは、新商品投入の最後に毎回ウェイボーに写真付きで商品を紹介し、顧客ロイヤリティと信頼の確保に努めていると話す。
同社のGMV(流通取引総額)は2019年に2000万元(約3億2000万円)以上となり、2020年には1億元(約16億元)を超える見込みだ。オンラインではアリババ傘下のECモール「天猫(Tmall)」や「タオバオ(淘宝)」で販売し、約100万人のファンを抱える。実店舗では、中国の化粧品セレクトショップ「WOW COLOUR」で販売している。2019年末には日本を主とした海外市場の開拓を始め、現在すでにLoft、@cosme など300以上の店舗で販売し、年末までに500~800店舗に増やす予定。日本市場では1カ月の出荷額は約1000万元(約1億6000万円)に達し、出資者の天図資本は今後の海外市場での成長に期待する。来年は東南アジア市場に参入する予定だ。
中国ブランドのメイクアップ商品はここ2年で注目が集まっている。楊氏は、メイクアップ商品はファストファッション化しており、消費者は商品のビジュアルインパクトで衝動的買いする傾向にあるが、花知暁は新商品の開発力が強みであり、視覚的にインパクトの強い商品を揃えて消費者の期待を高めていると話す。(翻訳・二胡)
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