IIoTで製造業のDXを支援する「ROOTCLOUD」、テンセントなどから130億円調達

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インダストリアル・インターネットを手がける「樹根互聯技術(Roots Internet Technology、 RootCloud)」が、シリーズCで8億元(約130億円)を調達した。出資を主導したのはIDGキャピタルで、テンセント、海通投資(Haitong Investment Group)、科源産業基金(KY PRIVATE EQUITY FUND)、天雅資本(Tianya Capital)、建信金圓(Jianxin Jinyuan Equity Investment Management)なども出資に参加した。今回の資金調達により、樹根互聯はインダストリアル・インターネット(産業のインターネット)分野の新興ユニコーン企業となった。

同社は建設機械製造のリーディングカンパニー「三一重工(Sany Heavy Industry)」がインキュベートさせたインダストリアル・インターネットのプラットフォーム運営企業で、米ITコンサル企業ガートナーによる市場調査報告「マジック・クアドラント(世界のIIoT業界)」に2年連続で掲載された。

樹根互聯は、製造業に携わる企業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現する新基盤としてプラットフォーム「樹雲(ROOTCLOUD)」を構築した。ROOTCLOUDは顧客であるメーカーに対し、ワンストップかつスピーディーに、エンドツーエンドで接続ができるサービスを提供。製品・R&D・製造・アフターサービスのデジタル化、事業モデルの刷新(ファイナンス・リース、サプライチェーンファイナンス、アセットやサプライチェーンの共有体制)などさまざまなシナリオに対応する。

ROOTCLOUDは主要な産業用制御システム(ICS)の95%をカバーし、産業用プロトコル分析の1000種以上に対応、世界的に汎用されるハードウェアインターフェースに完全対応する。導入が容易でローコストなのが特徴で、設備1台にかかる導入コストはわずか数百元(数千円)だが、導入による付加価値は数万元(数十万円)に達し、10〜50%の潜在収入増につながる。

プラットフォームアーキテクチャーの面からみると、ROOTCLOUDはマージナル階層、インフラ、汎用PaaS階層、ABIOTプラットフォーム階層、実用化階層に分かれている。「ABIOTプラットフォーム」はIIoTプラットフォーム、AIミドルオフィスプラットフォーム、産業用ブロックチェーンプラットフォーム、データミドルオフィスプラットフォームで構成されている。

IIoTプラットフォームはマイクロサービス、SDK(ソフトウェア開発キット)コンポーネントなどの形式でIoT設備への接続を行い、製造データの管理を行う。AIミドルオフィスプラットフォームは、AIを基盤とする特定の業界におけるアルゴリズムモデルの構築・表示・管理・運用を行う。産業用ブロックチェーンプラットフォームは信頼できる産業データの収集・管理、安全な分散型台帳の共有と柔軟な監督管理、インダストリアルチェーンにおけるシナジーなど数々のソリューションを提供する。データミドルオフィスプラットフォームはデータの収集・保存、データガバナンス、データ応用の3つの能力を有し、クリーンで透明性が高くスマートなデータアセットに加え、高効率で扱いやすいデータサービスを提供する。

樹根互聯は海外市場の開拓も積極的に進めており、50の国・地域に向けてROOTCLOUDベースのサービスを提供している。多業種の企業でDXの実現を支援し、製品を売る事業モデルからサービスを売る事業モデルへと転身させている。

その一例として、独機械製造大手プツマイスターは、樹根互聯と共同でインダストリアル・インターネット・プラットフォームを基盤としたアフターサービスのソリューションを開発。通信ネットワークやGPSを活用して埋め込み式スマートデバイスなどのハードウェアと連携し、データ収集・分析の完全な自律型サイクルを構築した。これによりスケジューリングのスマート化、受注管理、業績の可視化、中核部品の追跡などを実現し、38カ国に散らばる100以上の顧客企業にサービスを行きわたらせている。

インダストリアル・インターネットが中国の第二次産業にもたらした付加価値は2019年時点で1兆7800億元(約28兆2300億円)規模に達し、前年比20%増となっている。

ROOTCLOUDは2020年11月時点で製造業の81業種にサービスを提供しており、建設機械、流体機械、オーダーメイド家具、鋳造・射出成形、紡績など20以上の業界に向けたプラットフォームを構築、72万台以上の製造設備、5000億以上のアセットをつないでいる。
(翻訳・愛玉)

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