広発証券は、WeChatミニプログラムの推定事業価値が500億ドルと有望視、初めてテンセントに”買い”の評価

先日、広発証券(GF証券)がテンセントミニプログラムの投資価値分析に関するレポートを公表し、レポートでは初めてテンセントに対して「買い」と格付けし、企業価値約6230億ドルとし、ビジネスサービス事業WeChatミニプログラムの事業価値を500億ドルと評価した。

これ以外にも、ゲーム+広告+ソーシャルコミュニティ(主にユーザーの有料利用)などのビジネス事業価値を合計3706億ドルと評価した。ペイパル(PayPal)とアマゾンウェブサービスAWSの事業価値を参考にすると、テンセントが提供する電子決済サービスWeChat Pay(微信支付)+クラウドサービスの事業価値は約1150億ドルと推定される。600社強の投資会社は約664億ドルと評価している。

大引けではテンセントの株価は379.8香港ドルで、上昇率は1.23%で、時価総額は36098.95億香港ドル(約4601億ドル)で、広発証券が出した企業価値と比べると35%の差がある。

「ミニプログラムは創業者にPCインターネットとモバイルインターネットの巨頭を覆す機会を与えた」と金沙江創投資(GSR Ventures)総経理の朱嘯虎(Allen Zhu)氏が今年四月に開催したミニプログラムカンファレンス大会で語った。同時に、朱嘯虎氏もミニプログラムがユーザーを獲得するハードルは大きく下がり、短時間に数百万のユーザーを獲得することができ、これは以前のアプリケーション時代では到底想像することができない。

今年6月に朱嘯虎氏は公開の場でミニプログラムのユーザー獲得コストは不動産価格と同様に上昇し続け、WeChatミニプログラムによる利益は年末になくなるだろうと表明した。彼は二つの理由に言及した。一つは、巨頭が素早く反攻してマーケットを取り戻す。もう一つは、ミニプログラムのユーザー獲得コストが上昇し続けている。

しかしながら、WeChatミニプログラムに対して支持姿勢にしろ、マイナスな評価をするにしろ、無視できない事実としてはWeChatシステムから派生した企業価値300億の併多多(Pinduoduo)を考えると、WeChatミニプログラムの価値は資本のお墨付きを得たということを示している。

先日、広発証券が発表したWeChatミニプログラムに関する投資分析レポートによると、ミニプログラムはBエンド(広告、電子決済システム、クラウドサービス、ミニプログラム)ビジネスシステムの構築を加速し、ソーシャル性を高める+ビジネス帝国を築き、将来Cエンドにおける安定的な成長を維持すると共に、Bエンドが成長のハイライトポイントになる可能性を持っている。現時点ではBエンド広告には依然として大きな成長空間をが広がっている。かつミニプログラムビジネスシステムは電子決済システム及びクラウドサービスの浸透を加速させることができる。

広発証券は主に以下のいくつかの側面からミニプログラムの発展展望について分析をした。

ミニプログラムのビジネスシステム

1.検索エンジンと広告。微信による伝達される情報量が増え続けている。検索エンジンは主にユーザーが積極的に人、情報、モノとつながる重要な方法となり、モバイルインターネットと融合する領域である。ミニプログラム内の情報や内容に対する検索ができ、中国Q&Aサイト知乎(Zhihu)、地図など騰訊グループが提供しているデータ及び情報との使いやすさを加える。

ミニプログラム広告については、現時点ではミニプログラム広告主に展示タイプ形式によるユーザーへの誘導を行い、広告の数を追加すると同時に、広告スポンサーを増やしつつ、徐々に広告をリリースしていく。

2.アプリケーションストアモデル。ミニプログラムを経由してサービスを提供する。ビジネスモデルは利益分配である。アップルストアを例として、有料利用、定期購読、アプリケーション購入に対して、アップルは3割の利益配分を受けている。2018年第1四半期アップルストアチャイナの消費額が224億元人民元で、30%の利益配分で計算すると、アップルの収入がおよそ67億元となる。アプリケーションのカテゴリで見ると、ゲーム系アプリケーションが最も主要の収入源で、収入の約79%を占め、177億人民元に達している。エンタメ系アプリケーションの収入は約19億元である。

3.ユーザーをオフラインイベントと実店舗へつなぎ、取引システムのセンター化を構築。ミニプログラムとQRコードを通じてオフラインイベントや実店舗へとユーザーをつなぎ、「周辺のミニプログラム」を通じて、検索し、オフィシャルアカウント関連のミニプログラムはオフライン店舗を案内する同時に、オフラインQRコードを通じてオンライン上の売り手のミニプログラムに誘導することにより、多くのオフライン店舗にユーザーをつなげることでサービスを提供している。

ミニプログラムは発展初期にあり、今が儲け時!

1.ユーザーアカウント数、ミニプログラムの数共に急激に増加中

市場調査会社Quest Mobileによると、2018年3月までにWeChatミニプログラム累計ユーザーアカウント数は5.6億を超え、月間アクティブユーザー数は爆発的な増加を遂げ、4億を突破した。2018年3月では微信の普及率が43.9%をマークし、ミニプログラムの拡大に伴い、将来には更なる成長の空間が見込まれる。

2.ミニゲーム:WeChatシナリオがソーシャル拡散を実現

現時点ではミニゲームはミニプログラムで最も重要な小カテゴリであり、2018年WeChat広報課によると、2018年1月15日まで微信ミニゲームユーザーは累計で3.1億に達した。ミニゲームでは気軽に体験できることと利益回収サイクルが短いなどの特徴が多くのユーザーとプログラム開発者を惹きつけた。

3. eコマース及びその他

ネットショッピング業界においては、現在ミニプログラムはTOP100の2位であり、併多多、京東(JD.com)や唯品会(vip.com)の累計アクティブユーザー数がそれぞれ2.3億、0.86億、0.53億である。2018年1月から4月までのインターネットショッピング系ミニプログラムは主に団体購入、総合EC、特化型EC、ECプラットフォームをメインとする中、団体購入と総合ECが約半分以上のパーセンテージを占めている。団体購入は約4割を占め、総合ECは2割を占めている。

ミニプログラムの事業価値推定

1. ゲームミニプログラム

ミニゲームの主な収入源は広告及びゲーム内のアイテム課金であり、アイテム課金は現在アンドロイドでのみ商業チャネル化された。
ミニゲーム広告収入については、7月9日までのミニゲーム広告のデイリー売上が1億元を突破した。ミニゲーム内アイテム課金については、単独で1億元人民元の月間売上を突破したミニゲームも出始めた。「パイレーツがやってきた」の月間売上は1億元を突破し、ピーク負荷が2千万DAUを超えた。

従い、ミニゲーム収入と利益に対する事業価値推定では、2018年ミニゲームの年間売上が人民元60億元に達する見込みがある。仮に2019年にミニゲームが人民元80億元に達した場合、純利益に対して23.4億元貢献すると推定される。30倍PEの算定方法によると、ミニゲームの事業価値は約100億ドルと推定される。

2.ビジネスサービス系(EC/ライフサービス/オフライン企業)ミニプログラム

ビジネスサービスは主にWeChatエゴシステムの重要なシナリオ構成である。ミニプログラムの開発かつ発展が可能である属性が、微信ビジネスサービス能力をレベルアップさせることができる。一方で、テンセントは主にミニプログラムに対してセールス拡販、決済サービス、クラウドサービスや技術サポート等のビジネスサービスを提供している。

広発証券はWeChatシステムビジネスサービスGMV(Gross Merchandise Value:総流通総額)が2019年には人民元約9000億元に到達すると推定している。ミニプログラムの日々進化+テンセントビジネスサービスの絶え間ない増強に伴い、GMVは比較的速い成長を維持すると予想される。

以上を総合すると、将来的にテンセントがビジネスサービス系ミニプログラムの商業化をレベルアップさせ、2019年ミニゲームの売上高が人民元80億元に達したと仮定した場合、ミニプログラムの事業価値が約500億ドルと算定される。

広発証券は、ユーザーにとってミニプログラムはより多くのサービス及び役割を統合し、頻度の低いアプリの使用問題を解決し、ユーザーは微信内で大部分の需要を満たすことができるようにした、と見ている。

企業にとっては、アプリケーションと比べると、ミニプログラムの開発コスト及び顧客獲得コストが比較的低い。異なるサイトの非交換性を克服することで、企業は異なる操作システムのためにソフトウェアを開発する必要がなくなった。かつ、プログラミング言語が更に簡単になり、開発過程の時間とコストを大幅に削減することができた。WeChatのユーザー数は多く、利用頻度が高く、WeChatグループチャットやモーメンツを通じて広告を出した方がより効率が良く、ターゲットがより絞りやすくなる。

7月9日までにミニプログラムの数は100万個を超え、関わった開発者が150万名以上で、関係したサードパーティーが5000を超えた。

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