カラーコンタクトレンズ「moody」が60億円を調達 売れ筋商品に方法論

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カラーコンタクトレンズ「moody」が60億円を調達 売れ筋商品に方法論

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カラーコンタクトレンズのブランド「moody」がこのほどシリーズBとシリーズB+を連続で実施し、約3億8000万元(約61億円)を調達した。

シリーズBは「GGV Capital(紀源資本)」がリードインベスター、「XVC」と某投資家がコ・インベスターを務め、既存株主の「高瓴創投(GL Ventures)」、「マトリックス・パートナーズ・チャイナ(経緯中国)」と「源碼資本(Source Code Capital)」も追加投資を行った。調達した資金は主に製品の研究開発とブランドの構築に充てる。

moodyの主要製品は使い捨てカラーコンタクトレンズで、価格は89~119元(約1500~1900円)、コアユーザーは一級都市に住む18~35歳のホワイトカラーの女性だ。製品は2020年1月にアリババ傘下のECモール「天猫(Tmall)」で発売し、わずか2カ月で売上高は100万元(約1600万元)を突破。現在取り扱っているのは30余りの色、柄のみだが売上高は累計2億元(約32億円)以上になる。

中国では2004年にカラーコンタクトレンズが登場。若い消費者のニーズが高まり、2020年には爆発的な人気になった。

moodyによると、2020年のカラーコンタクトレンズ製品の売上高は200億元(約3200億円)以上で過去5年間の年平均成長率は41%だが、コンタクトレンズの使用率でみると日本の約35%に対し中国は7.5%に過ぎず、中国のカラーコンタクト業界には大きな成長の余地がある。

1.素材の開発とサプライチェーンを重視

moodyは、消費者の最大のニーズは目を傷めず、異物感がないことだとみる。装用感をよくするにはレンズの素材の研究開発と生産技術が重要だ。moodyは2019年に台湾で素材研究のラボを設立し、視覚効果と装用感を改善した。

moodyは台湾にサプライヤーの工場がある。日本の大手カラーコンタクトブランドに製品を提供している全自動の工場で、顧客からのクレームにすぐに対応できるよう各生産過程のレンズを撮影し記録する。moody専用の生産ラインも確保している。

品質面では、米FDAと欧米CEマークの認証を取得しているハイドロゲルレンズetafilcon Aを採用。etafilcon Aは酸素透過性の最も優れた素材の一つで、使用時の異物感を大きく改善できる。

moodyの製品

2.人気商品を生み出す方法論

創業者の慈然氏は、短期的な急成長は求めておらず、市場での認知度を向上してこそ市場に浸透でき、ブランドパーソナリティを構築してこそブランド価値を認知してもらえると話す。

moodyはブランド確立を重視し、販路の選択も慎重に進め、商品に関する口コミや動画素材のコンテンツも厳格に管理する。まず市場のニーズを分析してから商品化し、市場に認められて売れる、というのが同社の製品開発の方法論だ。

moodyは日本のレンズデザイナーチームと長年協力を進め、着色技術の難関を乗り越え、通常のレンズよりも発色に優れ、瞳になじむレンズを開発した。

同社は、moodyの強みとしてブランド力、新商品の発売よりも品質向上を重視している点、素材の開発と製品品質に対する要求が極めて高い点を挙げる。

慈氏は、今年はブランド価値の認知向上に注力すると話した。

(翻訳・二胡)

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