中国人が海外で設立したコスメブランド「Première Beauté」が数千万円を調達 成長する東南アジア市場を攻める

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東南アジアで展開するコスメブランドの「Première Beauté(以下「PB」と略称)」が、エンジェルラウンドで数百万元(数千万円)を調達したことがわかった。出資者は「険峰長青(K2VC)」だ。調達した資金は商品開発とマーケティングに充てられる。

PBは2019年下半期に中国人が海外で設立したブランドで、現在インドネシアで事業を展開している。消費財はこれまで欧米の大手企業が絶対的な強みを持つ分野だったが、中国企業も数十年間の経験の蓄積によって、サプライチェーン、ECなど独自の強みを持つに至った。そのことにより、コンシューマー・エレクトロニクス、アパレルなどの分野で海外に進出する企業が増えている。コスメ分野でも同様の動きが活発化する可能性が高い。

人口2.6億人のインドネシアは東南アジア最大の市場だ。PBの創業者でCEOのLucian氏によると、東南アジア全体のコスメ市場の規模は225億ドル(約2兆5000億円)で、うちインドネシアが1/3近くの70億ドル(約7700億円)を占める。また、タイ、ベトナムと比べると、インドネシアは海外ブランドへの規制が厳しく、新規参入のハードルが高い市場だが、PBの経営陣にはインドネシアで広い人脈を持つメンバーがおり、高いハードルによりむしろ同社を競争から守ることができる。

インドネシアのコスメ市場は二極化が顕著だ。メイベリンやロレアルなど世界的な有名ブランドはEC展開をせず、高所得層のみをターゲットとし、現地に合わせた商品開発をしない。他方、低価格な現地ブランドは品質が悪く、消費者のニーズに十分に応えることができない。そこで、PBは価格帯をミドルレンジに設定した。現在の主な購入者は25歳〜32歳の働く女性で、その層の比率は39%だ。次に多いのが19歳〜24歳の学生で、28%を占める。

PBがインドネシアで最初に販売したのは香水だった。Lucian氏によると、国民の87%がムスリムであるインドネシアにおいて、香水は古くから使われており、新規ブランドへの受容度が高い。その後PBは口紅、アイシャドウなども発売しており、複数品目でシェアを順調に伸ばしている。

Première Beautéの香水

ムスリム国家ならではのローカライズの課題に対応するため、PBは当初より現地人材を積極的に採用した。現在の50人近い従業員のうち、2/3がインドネシア人で、共同創業者のLina氏は中国系インドネシア人だ。

ほかの主要メンバーはコスメ業界出身だ。CEOのLucian氏はロレアルでECを担当したことがあり、共同創業者の翁振国氏はフレグランス、コスメ業界で23年間のキャリアを持ち、中東、南米で事業を展開したことがある。オフライン担当の役員はロレアルのインドネシア国内販売責任者だった。

ローカライズという姿勢は現地の代理店を積極的に活用していることにも現れている。PBは代理店経由でインドネシアの地方都市に数百店を出店し、これらの店の支えにより、新型コロナ禍に見舞われた2020年でもオフライン売上が増加した。

Première Beautéのコスメ製品

Lucian氏によると、インドネシアの現在の状態は5〜6年前の中国に似ているという。SNSの浸透率は81%に上ったが、インフルエンサーのコストがまだそれほど高くなく、2015年の中国とほぼ同水準である。オンライン広告となると、ワンクリックごとのコストは現在の中国の1割だ。そのため、今はブランディングを行う絶好の機会だという。

欧米ブランドにとっての20年前の中国が魅力的な市場だったように、中国ブランドにとって今の東南アジアは魅力的だ。サプライチェーンの強みとEC展開のノウハウを活用すれば、東南アジアの消費財市場の半分以上を中国企業が手中にする可能性があるとLucian氏は考える。

(翻訳・小六)

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