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テンセントとBMW、コネクテッドカー戦略で提携 初の純電動大型SUVに進化した車載版WeChatを搭載

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テンセント(騰訊)のコネクテッドカー戦略において、独BMWはこれまでも重要な位置を占めてきたが、最近両社の提携はさらに緊密になったようだ。

近ごろ開催された第19回上海モーターショーで、BMWは第8世代のナビゲーションシステム「iDrive」を発表。そこには車載版WeChat(微信)、「TAI(Tencent Auto Intelligence)」の車載アプリ「WeScenario(騰訊小場景)2.0」が搭載されている。

同モーターショーで中心エリアに展示されたBMW初の純電動大型SUV「iX」には第8世代iDriveが搭載されている。同システムはまだ正式にリリースされておらず、36Krはメディアとして一足早くBMWでのWeChat使用を体験してきた。

BMWシステムの中に組み込まれた車載版WeChatはよりシンプルで、運転席から「打開微信(WeChatを起動)」と口にするとiDriveが音声操作可能となり、「友達にメッセージを送る」「電話をかける」「リアルタイムの位置情報を送る」などの候補が表示されるので、案内に従って引き続き音声で操作をすればよい。

音声操作のほか、第8世代iDriveにはセンターコンソールのタッチパネルによる操作や、iDriveのダイヤルを回すなど複数の操作方法がある。iDriveシステムの音声アシスタントはブリージングライトを使用したデザインを採用しており、音声対話がユーザー体験をさらに向上させている。

『打開微信(WeChatを起動)』というのはオリジナルのウェイクワードで、(iDriveを起動する)『Hey BMW』と同レベルの音声コマンドだ」とBMWデジタル製品マネージャーの呂江涛氏は話す。WeChatが頻繁に利用されるアプリであることから、BMWは単独でウェイクワードを設定したという。

そのほかテンセントは第8世代iDriveシステムにWeScenario2.0を搭載。これはWeChatをBMWの車内に移動させたようなもので、音楽、映画、グルメ、モビリティ、子ども向け、教育、株価情報など多くのアプリが利用できる。

WeScenarioを起動すると、異なるカテゴリから数十ものアプリを選択することができる。例えばオーディオブックの「樊登読書(Fandeng Reading Club)」や「愛趣聴(テンセント系およびサードプラットフォームの音声コンテンツを集めたアプリ)」、子ども向け読み聞かせアプリ「凱叔講故事(Kaishu story)」、テンセントの株式取引プラットフォーム「騰訊自選股」、香港の株価リアルタイム相場アプリ「富途牛牛(FUTUBULL)」などだ。

テンセントによると、WeScenario2.0は今後BMWのより多くの車種に搭載される予定だという。 iDrive第7世代から始まり、WeScenarioは昨年11月以降に生産された全ての新車と、今年3月にソフトウエアのリモートアップグレードキャンペーンに参加した車種(アップグレード自体は5月に行われる予定)で利用することができる。

そのほか、WeChat車載版とWeScenario2.0は年内にもリリースされる予定だ。WeChat車載版は今後BMWの車種の多くに搭載される予定で、今年7月にラインオフする第7世代 iDriveを搭載した新車にも搭載されるという。昨年7月以降に生産された第7世代 iDrive搭載車種では、将来的にOTA(Over-The-Air)でのソフトウエアアップデートによりこれらの機能が使えるようになる。

テンセントとBMWの提携は2018年9月に始まった。この年、テンセントグループとBMWグループは北京市で戦略提携に署名。当時、両社はテンセントのデジタル製品・サービスおよびBMWの車載装置と携帯端末のデジタルプラットフォームとを整理統合できないか模索するとしていた。両社はまたインフォテインメント(情報娯楽)、サービス、セキュリティおよびその他の分野でも提携する機会を探っている。

2019年7月、テンセントとBMW中国は提携をより緊密にすると発表。テンセントのクラウド・スマート産業事業群総裁の湯道生氏はこう述べた。

「わが社は自動車メーカーのデジタル化によるモデルチェンジをサポートすることに注力する。過去1年余りにわたって、わが社とBMWの提携は絶えず緊密さを増してきた。これはBMWがテンセントのクラウドコンピューティング、ビッグデータ、セキュリティ、AIなどの技術を認めていることの証明だ。テンセントとBMWとの提携が進むにつれ、中国のテクノロジー企業と世界的な自動車メーカー提携の新しいモデル、新しいベンチマークとなることを期待している。我々は世界的トップ自動車メーカーが中国国内で発展していくためにより尽力していく」
(翻訳・山口幸子)

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