グーグル系自動運転車ウェイモが中国進出。バイドゥとの戦いの行方は?
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テスラの中国進出がもたついている一方、グーグル系の自動運転車メーカー、ウェイモ(Waymo)は上海にあっさりと「着陸」した。報道によると、ウェイモの中国子会社は5月に上海に設立され、事業は「自動運転車の部品や製品のデザイン、テスト、および関連サービス」となっている。
上海市政府が米国のハイテク企業にラブコールを送ってきたことは、周知の事実だ。7月25日には同市の視察団がシリコンバレーを訪問。グーグルやテスラなどを視察し、ウェイモの自動運転車にも試乗した。
マッキンゼーのレポートによると、中国は将来、世界最大の自動運転車市場となり、2030年の自動運転車の販売や外出サービスによる市場規模は5000億ドル(約56兆円)を超える見込み。中国では自動車メーカー、部品メーカー、さらには自動運転とシナジーがなさそうなIT企業もこの分野に参入している。
ウェイモは2009年、グーグルの開発プロジェクトとして産声を上げた。2016年12月にはグーグルからスピンアウトし、アルファベットの子会社になった。
グーグルから独立1年で評価額1000万ドル上昇
独立1年目は、評価額750億ドルのスタートアップだったが、2018年にその評価額は1750億ドルに上昇した。
ウェイモにこれほどの評価がつく理由について、モルガン・スタンレーのアナリストは「同社の最大の価値は物流のサービスにあり、それだけで900億ドルの価値がある」と説明した。
モルガン・スタンレーは報告書で、「自動運転車は、目的地への最後の配送コストを下げるだろう。例えば店舗からユーザーの自宅までの配送も1時間でできる。自動運転車が普及すれば、オンラインとオフラインの利益の格差も縮小し、実店舗型小売企業がアマゾンに対抗する助けにもなる」と指摘した。
次に、自動運転タクシー事業の評価額が800億ドル。ウェイモはアリゾナ州のフェニックスで無人運転車による配車サービスを計画している。ウェイモが今後20年で、中国を除く世界で配車サービスを展開すると仮定すると、その事業価値は800億ドルと試算できるという。
中国のライバルはバイドゥ
ウェイモの中国進出は、誰の利益を侵すのだろう。真っ先に連想できるのは百度(バイドゥ)だ。両者にはそれぞれ、強みがある。
研究期間や技術水準はウェイモに軍配が上がる。ウェイモの自動運転車の一般道路走行距離は800万マイルに達する。
一方バイドゥの強みは、母国である中国での事業がそれなりに進展していることだろう。
そもそもウェイモとバイドゥは目指す方向が違う。前者が自動運転のソリューションに重きを置いているのに対し、後者は自動運転車の量産を目指している。バイドゥは7月、「レベル4」の自動運転バス「アポロン」を既に100台生産したと発表した。
バイドゥはさらに、自動運転技術を他社と共有する体制を整え、多くの自動車メーカーと協業している。道路のデータも豊富に持っており、ウェイモに対抗する最大の武器となるだろう。