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ソーシャルアプリ「slow」がエンジェルラウンドで大手米ドルファンドから数百万ドル(数億円)を調達した。slowは2019年末にリリースされ、スローペース・高品質・本当の友達づくりを強調してきた。
創業者のEric氏は、欧米のユーザーはソーシャルアプリで友達やパートナーを見つけることに抵抗がなく、市場も成熟しているが、中国におけるソーシャルアプリには次のような課題があると話す。
・欧米のユーザーは自己アピールが得意だが、中国のユーザー、特に男性はコミュニケーションが得意ではないため、海外の友達づくりのモデルをそのまま適用することができない。
・中国には出会い系アプリが多く、すぐに付き合いを始められる雰囲気づくりを得意としている。しかし、中国のユーザーは恋人未満のお試しデートには保守的なため、ゆっくりと友達関係を築けるアプリが必要。
・中国のソーシャルアプリはマイナスのイメージを持たれることも多く、関係構築の主な手段になれていない。
slowは中国のユーザーに適した「真面目な交際」アプリを目指している。結びつきの強い関係づくりに特化し、スローペースを主なコンセプトに掲げ、ユーザーが期待するペースでの関係づくりを提供したいとしている。
slowはユーザー同士がアプリ内でつくる関係の質を重視している。1日あたりのマッチング回数を制限しているのは、ユーザーが新たな友達関係を深める前に、真剣に相手を選別してほしいからだ。slowのマッチングレコメンドは友達の数・使用頻度・仲の良さを基準にレコメンドカードの中に一定の友達カードを入れ、ユーザー同士の関係が深まるようにしている。
チャット時は、slowがユーザーに面白い話題、さまざまな顔文字や画像を提供し、友達同士のやり取りを増やす。やり取りが一定程度に達すると、友達はslow friendに昇格し、テンセントのチャットアプリ「WeChat(微信)」の連絡先を交換できるようになる。
Eric氏は、マッチングアプリは雰囲気とプライバシーを重視すべきだとし、slowでは以下の試みをしているという。
■虚偽の情報を減らすため、チャット時はキーワードを使ったブロックや迷惑メッセージの通知を行って快適なチャット体験を提供するほか、ユーザーは実名認証後にのみWeChatの連絡先を交換できる。
■ユーザーは公開するコンテンツを選ぶことができ、承認した友達だけが相手のすべての投稿を見ることができる。
slowの主なユーザーの年齢層は18~30歳だ。これについてEric氏は「slowユーザーの年齢層が高めなのは、真面目な交際というコンセプトと関係している。若者は新鮮さを求めるので浅い関係づくりが適しているが、一定の年齢になると効率的な関係づくりを重視するようになる」と話す。
ソーシャルアプリがトラフィックと使用頻度を重視することについて、Eric氏は「slowは結びつきの強い関係構築、つまり新規ユーザーが7日以内に1人のslow friendをつくった割合を重視する。slowはユーザーが質の高い少数の友達をつくることを願っている」と語った。
slowの創業メンバーは、ショート動画アプリ「Musical.ly」や「TikTok」が創業した際のコアメンバーだ。
(翻訳・二胡)
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