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中国のスマートフォン・IoT機器大手シャオミ(Xiaomi)が半年間で7000店の販売店を開店した。どのブランドにとっても、半年でこの数字は驚異的と言える。
シャオミは2016年に最初の店舗「Mi Store(小米之家)」を開店。この時、同社の雷軍(レイ・ジュン)CEOは「今後3年でMi Storeを1000店舗まで伸ばす」と語っていたが、現在の速度は当時の想定をはるかに超えている。
2020年末、同社の盧偉冰副総裁は「中国のすべての県にMi Storeがあるようにしたい」と語り、国内地方都市に1万店をオープンする計画を発表した。店舗数を増やし、より地方を攻めることで、オフラインを重視するライバルの「OPPO(オッポ)」や「vivo(ビボ)」を追い上げる。
効率重視へ
シャオミはオフライン事業拡大の意向を示してはいたが、利益が少なく、OPPOやvivo、ファーウェイ(華為技術)のようにオフライン販売に携わる中間業者へ利益を配分するのは難しい状況だった。加えてこれまでは直営店スタイルが主流だったため多額のコストがかかり、店舗拡大の足かせとなっていた。現在、シャオミは新しいスタイルのオフライン展開を急拡大させている。
昨年、シャオミは専売店制のルールを見直し、同制度はシャオミにとって最も拡大が進む事業形態の一つとなった。新たなルールとして、専売店を開業する事業主が10万元(約170万円)程度の保証金を支払うこと(5店舗以上を開業する場合、保証金は半額になる)。商品入荷時には商品代金として小売価格をシャオミに支払う必要があるが、毎月シャオミから販売奨励金が支給されること。売れ残った製品は他店舖へ譲渡できることなどがある。また、シャオミも店舗に対して商品代金を返金する。
これにより、専売店は在庫消化のプレッシャーから解放され、資金が回転しやすくなる。また、シャオミはより多くの新店舗開店へ資金を充てやすくなるメリットがある。
同業態の店舗に対して、シャオミは店長を派遣するほか、年間の販売額に応じて評価を行う。事業主が開店する店舗数が多いほど、販売数も伸び、高評価を獲得しやすくなる。
直営店を開店するには多額のコストが必要だが、この方法であれば、少ない資金でより多くの店舗を動かせる。
シャオミの店舗経営者によると、直営店のMi Storeは地級市(中国の行政区分で省と県の中間に位置づけられる市)で、専売店は県級市(中国の行政区分で県と同等の市)で、企業イメージをより体現する正規代理店は、県・郷などの小都市を軸に拡大を進めているという。
中国国内ではスマートフォン出荷の約3割がオンライン経由、7割は販売店だ。シャオミがオフラインに注力するのは至極当然の流れだろう。ファーウェイが失速した後の市場で存在感を示すには、シャオミの苦手とする店舖販売を迅速に補う必要があるのだ。
そして次に課題となるのは高価格帯スマートフォンの強化だ。現在ハイエンド化が進むスマートフォン市場では、本体価格も上がっており、実際に手にとってみてから購入を決めたいというユーザーの需要への対応も課題となる。
(翻訳:Qiunai)
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