中国当局が配車サービスの9罪状公表。滴滴の市場独占も糾弾
中国の交通運輸部門は、配車サービス国内最大手の滴滴出行(DiDi Chuxing)の運転手が乗客女性を殺害した事件を受け、9月5日からライドシェア、滴滴の相乗りサービス「順風車」の安全性検査グループを立ち上げ、滴滴をはじめとするライドシェア企業の立ち入り検査を行ってきた。
交通運輸部は27日、検査報告書を公表。滴滴などライドシェア運営企業には、多くの問題や安全上の懸念が確認されたと指摘した。具体的な指摘は以下の通り。
1:公共安全上のリスクが大きい。
2:中でも順風車の危険性は大きい。
3:緊急時の対応体制が整っていない。
4:法律法規に違反した運営が確認された。
5:安全に対する責任が果たされていない。
6:プラットフォームに誠実さが感じられない。
7:個人情報の安全性が担保されていない。
8:社会の安定を脅かすリスクが大きい。
9:業界の独占状態は望ましくない。
報告は、滴滴が市場を独占していることにも言及。同社は同業の快的打車とUberを吸収し、業界最大手の地位を固めた。
市場調査会社極光ビッグデータによると、昨年下半期、滴滴の利用者は1日に1300万人を超えた。業界2位のサービスの1日の利用者数は25万6000人、3位は21万9000人だった。
滴滴に対抗できる企業が存在しないことが、滴滴の怠慢や事件につながったとの見方は強い。

今回の事件で滴滴は順風車のサービスを停止し、深夜時間帯も一時全業務を停止した。一部地域では、交通の足が確保しにくくなり、美団打車、高徳地図などが配車サービスへの進出を発表したものの、滴滴を脅かすには至っていない。
中商産業研究院によると、2018年の中国の配車サービス市場は2678億元(4兆5000億円)の見込み。2022年には5036億元に拡大すると予測している。
(翻訳・浦上早苗)