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【新華社広州7月21日】今年に入ってフォード、トヨタなどの国際的自動車企業の一部工場がチップ不足で相次いで減産、生産停止している。中国の一部自動車メーカーも同様だ。現在も不足が続き、チップ価格が暴騰し、企業によると、いずれのチップも5倍から20倍値上がりし、入手困難という。
関係部門の責任者は、チップ供給問題を解決するには、発展と安全を一体化し、長期と短期の取り組みを結びつけ、系統的に進め、全産業チェーンのレベルを引き上げる必要があると指摘する。
自動車用チップ不足緩和には一定の時間必要
中国自動車工業協会チーフエンジニア兼副秘書長の葉盛基氏は、現在中国はMCU(マイクロコントローラーユニット)チップが最も不足し、国内のMCUチップ企業が最も弱いと指摘した。
自動車用MCUチップの不足が自動車生産に影響を与える主要な原因だ。紹介によると、自動車業界で最も不足しているのはMCUチップで、エンジン、エアバッグ、アンチロック・ブレーキ・システム、車体、先進運転支援システムなどはみなこの種のチップを使用。自動車1台に100個以上のMCUチップが使われ、一つでも不足すると生産全体に影響を与える。
業界関係者は次のような見解を示した。チップ業界は「販売数に応じて生産数を決定し、在庫を少なく、あるいはゼロにする」特徴があり、不足分の補充までかなり時間がかかるだろう。さらにオートモーティブ・グレード・チップは認証のプロセスが長く、不足解消は遅れる。
市場研究機関の試算では第1四半期、世界ではチップ不足で100万台の自動車減産となった。業界シンクタンクの「芯謀研究」や自動車企業、チップ企業の関係者は、生産力不足の緩和は来年になると予想している。
自動車業界はなぜチップ不足の被害が大きいのか
業界関係者の分析では需要の大幅増加、サプライチェーンの障害など複数の要因でチップ不足が続いている。
自動車業界は「インテリジェント・サーキット」に入った。広州市工業・情報化局の関係者は、インテリジェントコネクテッドビークル(ICV)が自動車産業発展の新しい方向になっているとし、従来のガソリン車は使用チップが数十個だったが、現在100個以上に上っていると指摘。
世界の半導体生産は相次いで緊急事態に見舞われている。サプライサイドを見ると、昨年初め世界的な新型コロナの感染が世界の半導体産業チェーンに深刻な影響を与え、一部工場は休業、生産停止に追い込まれ、生産能力のシュリンクがもたらされた。今年、米国や日本など世界の重要半導体産業拠点・企業は突発的な災害に見舞われ、供給ひっ迫に「火に油を注ぐことになった」。
同時に少数の国がグローバル市場で身勝手な一方的制裁の棍棒を振り回し、中国企業の利益を深刻に損ない、また世界中の企業の「パニック買いだめ」を招いた。
チップ補充には長期的手配が必要
上海自動車集団の陳虹董事長は長期的な観点から次のように提案している。
オートモーティブ・グレード・チップ「ツーステップ」のトップデザイン路線を定め、オートモーティブ・グレード・チップ企業の外部から内部への転換を実現するべきだ。第一ステップで、自動車メーカーとシステムサプライヤーが共同で後押しし、重点チップ企業を支援し、チップ企業が技術的なハードルの比較的低いオートモーティブ・グレード・チップの国産化問題を解決するのをサポートし、オートモーティブ・グレード国産化の体系的な能力を引き上げる。第二ステップで、主にチップサプライヤーが後押しし、チップサプライヤーの内生的原動力のメカニズムを形成し、技術的ハードルが高いオートモーティブ・グレード・チップの国産化問題を解決する。
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