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光エネルギーで髪を乾かすコードレスヘアドライヤーを生み出した「Zuvi(原里)」(以下「Zuvi」と表記)が資金調達を完了した。出資したのは「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)」など。
Zuviはドライヤー技術のイノベーションに挑戦する新しいブランド。同社はこのほど光エネルギーで髪を乾かすヘアドライヤーをリリースした。太陽光と自然風に近い形で髪をスピーディーに乾かす仕組みは既存製品とは一線を画す。日本において家庭用ドライヤーの消費電力は1200Wだが、同社製品では290Wにまで抑えることに成功した。
これまでドライヤーのコードレス化がほとんど実現されなかったのは、消費電力と関係がある。1200Wの家庭用ドライヤーをコードレス化した場合、重さ500グラムのバッテリーで数分ほどしか稼働しない計算となる。総重量も1キロ近くなるなど、製品として現実的ではない。
Zuviによると、従来のドライヤーは、モーターとファンにより発生した気流が発熱体を通る熱対流と熱伝導方式を採用しており、ほとんどのパワーは発熱体で消費されるという。髪を乾かす過程で周囲の冷たい空気を巻き込み多くの熱量を奪うため、エネルギー効率は低い。
Zuviは、ヘアドライの本質は髪についた水分を吹き飛ばすこと、加熱により水分の蒸発を加速させることだと考えた。ロングヘアの場合でも濡れた髪が含む水分量は30グラム程度で、水分を蒸発させるのに必要なエネルギーはそう多くはない。熱放射は最も効率の良い熱伝導方式で、伝導の過程で空気に吸収されることもない。
光エネルギーによる熱伝導の原理は水分子が一定の波長の赤外線を選択的に吸収するというもので、ほとんどの光エネルギーは髪の外側の水分子に吸収される。周囲の空気、髪や頭皮そのものの温度は上がらないため、髪内部の水分は失われない。電力の負荷も少なくて済み、髪を痛めず潤いを保ってくれる。
スイスの検査機関SGSの検証、およびZuviの実験室「Zuvi Hair Lab」での実験結果から、Zuviのドライヤーはより自然に、健康的に髪内部の水分を保ち、髪をつややかにする効果が17%、しなやかにする効果が9%、カラーキープ効果は90%上がることがわかったという。マイナスイオンやイオン水ドライヤーよりも根本的なケアを行える。
光エネルギーをドライヤーに利用するというだけで十分革新的だが、クリアしなければならない課題も多く存在する。光の集積度合いや効率、紫外線や不要な可視光線のカットをどうするか、電池が増えた際の総重量バランスなどだ。
熱伝導方式のイノベーションにより、従来のドライヤーと比べてZuviの製品はエネルギー効率を大幅にアップさせた。最大定格出力はたった290Wで、19分間で90%まで充電可能だ。本体の重さは630グラム。
Zuviのドライヤーには15のセンサーが内蔵されている。髪の湿度、光・風エネルギー効率、ドライ時間などさまざまな面からヘアドライの全工程のデータを採取し、使用時の気温や湿度から最適な光と風の出力効率を調節してくれる。
(翻訳・Qiunai)
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