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中国自動運転技術を開発する「QCraft(軽舟智航)」が次世代のレベル4自動運転車両「Driven-by-QCraft」にNVIDIA製の車載用SoC「NVIDIA DRIVE Orin」を搭載すると発表した。QCraftはNVIDIA DRIVE Orinを搭載する初のL4自動運転開発企業になる。米半導体メーカー「NVIDIA」が主催したGTC(GPU Technology Conference)で今月発表した。
NVIDIA DRIVE Orinは量産車に搭載可能。機能安全についての国際規格であるISO26262ではASIL-D(最高ランク)で、消費電力1Wあたりの処理能力は2~3 TOPS(tera operations per second)だ。
QCraftの自動運転ミニバス「龍舟ONE」は自動運転エリア内の定期運行路線を走り、途中にバスストップや専用車線を設けて幹線道路の交通量を速やかに分散させ、公共交通システムを効率よく運営する。
Driven-by-QCraftを搭載した自動運転車両は北京、深圳、蘇州、米シリコンバレーなど世界10都市で公道走行テストや運用が行われている。車両の台数は約100台で、繁華街、暴雨、トンネルなどさまざまな状況に対応する。うち龍舟ONEは蘇州、深圳、武漢など6都市で通常運行し、公道を走行する中国の自動運転ミニバスとしては最も多くの都市で運用されている。
NVIDIA DRIVE Orinを次世代の自動運転車両に搭載することで、龍舟シリーズの大規模な運用が見込まれる。NVIDIA自動運転事業部門のグローバル・バイスプレジデントであるRishi Dhall氏は「QCraftはロボタクシーおよび ロボバス車両のソリューションプロバイダーだ。NVIDIA DRIVEを搭載するQCraftの次世代車両は自動運転の規模拡大を推進し、都市交通のスマート化を後押しするだろう」と語る。
特筆すべきは、QCraftもこのほど第3世代のDriven-by-QCraftを発表したことだ。うちセンサーパッケージはカメラによる死角の最小化と高性能のLiDARによって360度無死角で検知する。
Driven-by-QCraftのコンピューティングプラットフォームは、メイン、バックアップ、車載用の3つに分かれる。通常メインユニットが自動運転システムの実行、コンピューティングを担う。故障が起きると、車両システムの安全確保のためバックアップユニットが車両をコントロールし、車両の次の動きを決定する。こうした「大脳・小脳」の設計により、車両に異常が発生すれば道路脇に停車したり急ブレーキをかけたりする。運転場所の状況に合わせた装備も可能だ。
QCraft共同創業者の侯聡CTO(最高技術責任者)は「QCraftは自動運転によって都市交通のスマート化、ネットワーク化、シェアリングを推進したい。自動運転の大規模な商業化には、強力なコンピューティング能力が必要だ。従って次世代車両にはNVIDIA DRIVE Orinを搭載して自動運転技術の改良を進め、より安全で効率の良い、低炭素のモビリティを提供していく」と話す。
都市交通のスマート化、自動化の進展に伴い、自動車運転もスマート化やネットワーク化を通してシェアリングを実現し、無人レンタカー、無人バスといった新しい業態へと向かっていくだろう。技術の改良が進む中、自動運転は遠くない将来現実となるかもしれない。
(翻訳・二胡)
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