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2018年下半期、中国で書籍「増長黒客(Growth Hacker)」がベストセラーとなり、インターネット企業では「首席増長官(Chief Growth Officer)」という新しい役職がもてはやされるなど、インターネット業界では「成長」がキーワードになった。背景には、インターネットの集客コストが増加し、先行者利益を手にしていた一部のインターネット関連企業の成長も鈍化している状況がある。
そこで、WeChatのソフト「裂変(Liebian)」やミニプログラム、TikTokなどの新しいサービスでアクセスを増やそうという動きが目立つ。一時期大きく飛躍したオンライン教育サービスも同様で、集客と成長、マネタイズがテーマだ。
ユーザーのニーズは何か、アクセスはどうやって増やすか、 新たな技術をどう使うか、 アクセスが増えたらその後はどうするか… これらはオンライン教育サービスを提供する企業が難局を乗り越えるための重要な課題だ。
11月30日、投資会社の「元璟資本(Vision Capital)」と36Krが共催したクローズドサロンでは、「新東方在線(Koolearn)」児童商品事業部のゼネラルマネージャーで、子供向けオンライン教育サービス「酷学多納(KuXueDuoNa)」の創設者、陳婉青氏を招き、「ユーザー獲得の方法論」をテーマに伺った。以下はその抜粋である。
■ 2016年から売上大幅増
「2011年、『Talking Tom Cat』というアプリに出会った。子供たちが非常に気に入って、夢中になって遊ぶので、ここから英語を学ぶことはできないかと考えた。そこで、iPadで英語を学べる『多納学英語(Donut English)』というアプリを開発するに至った」
「2014年にはユーザー数は2000万人に達したが、月6元(約100円)という課金制度が受け入れてもらえず、利益を生み出すことができなかった」「その後ユーザーの意識の変化やネット決済が簡単になり、2016年には売り上げが大幅に増加した。2017年にはオフラインの商品やサービスを増やすことで、今年の収入は爆発的に伸びている」
■ ユーザーのカギ
「インターネットの顧客獲得コストは増加の一途で、新しいアプリやサービスなども次々に登場する。このため、素早く変化に対応することが必要だ。そのような環境で変わらないものは何か。 それはコンテンツであり、ツールとオペレーションだと考える」
■ コンバージョンと修了率、リピート購入が重要
「教育関連商品のコンバージョン率は非常に重要だ。その後のリピート購入につなげるためだが、それには教材の修了率が非常に重要だ」
「オンライン教育サービスのレッスンを購入したことがある人は多いと思うが、本当に最後まで修了した人はどのくらいいるだろうか。 修了していない人がリピートして購入する可能性は低いだろう」
「 まず修了率を上げなければ、その後のリピートは見込めない。オンライン教育サービスは非常に長いスパンで見なければならず、一つのサイクルを終えなければ、その投資収益率は計算できない」
「最後に、もっとも重要なのはサービスだ。多くの場合、修了率や講座の更新などはサービスの良し悪しによって変わってくる。『サービス』と『品質』を高いレベルで維持するには多くの熱意と努力が必要だ」
(翻訳・神江乃緒)
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