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変わらぬ信念、スティーブ・ウォズニアックのSTEM教育サービス「Woz U」も「for the rest of us」

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アップルの共同創業者で、1977年に世界初の商用パーソナルコンピューターを生み出したスティーブ・ウォズニアック氏が現在、教育事業にまい進している。2017年10月には、オンラインでSTEM(科学・技術・工学・数学)教育を行う「Woz U」を立ち上げた。

Woz Uはソフトウェア開発やデータ科学、サイバーセキュリティなどの実用的な技術を教える、テック人材育成のプラットフォームだ。動画を視聴するオンライン講義と、実際に講師の指導を受けるオフライン講義とを組み合わせている。

STEM教育のオンラインサービスはすでに数多くあるが、Woz Uはどこで差別化を図るのか?12月、北京で開催された「未来教育大会(GES)2018」に出席したウォズニアック氏に、36Krが伺った。

「オンライン教育の最大の問題は受講者の習熟度が低いこと。講師の指導力不足も原因の一つだ。そこでWoz Uでは、アメリカ国内に数カ所の拠点を設け、成績優秀な受講者やすでにプロとして活躍している人材を対象にフェイス・トゥ・フェイスで補講している」。同氏によれば、今後30カ国以上にキャンパスを開設する予定だという。

オンライン教育のもう一つの問題は「受講料が高いこと」と同氏は指摘する。誰にでも学べる門戸の広さを信条とするWoz Uでは特別基金を設立し、条件を満たした受講生には2000ドル(約23万円)の奨学金を提供する。

さらに、「アメリカでは多くの学生が奨学金の返還で苦労するが、こうしたストレスを取り払い、テック業界の即戦力になってもらいたい」と話し、Woz Uが修了生に対して、レジュメの添削や模擬面接など、就職活動をサポートしていることも紹介した。

STEM教育をK-12(幼稚園年長から高校3年生まで)に導入する取り組みは、ウォズニアック氏自身が幼少の頃からテクノロジーに興味があったことに由来している。さまざまな発明に明け暮れた学生時代が後にアップル創設の礎となったことから、「早期のSTEM教育が創造力の育成に極めて重要」としている。

K-12向けカリキュラムには、ロボット制作が望ましいと考えている。自らの手を動かすものづくりが技術を理解するのに役立つからだ。また、プログラミング教育を普及させたいとも考えている。「5歳を超えたらプログラミングを学ぶ適齢期だ。同じ問題でも回答を導く方法は無数にあることを知ってもらいたい」と話す。

技術畑出身のウォズニアック氏が受講生に対していつも言い聞かせる言葉がある。「技術の本質は真理の追求だ。技術は社会にイノベーションを起こし、人類により良い生活をもたらすものであって、決して利益を得るためだけのものではない」。こうした考えはアップルでも徹底していた。同氏はグーグルやフェイスブックの例を挙げ、「広告から利益を得るためにユーザーの個人情報を利用するようでは、すでに純粋なSNSやコミュニケーションツールとは言えない。アップルのクラウドサービスiCloudは有料ではあるものの、プライバシーを完全に守った上で安心して利用できる。それに、有料といっても月額1ドル未満から利用できる」と述べた。

若き日のジョブズとウォズニアック

「Udasity(ユーダシティ)」「Coursera(コーセラ)」といった高額受講料を徴収するMOOC(大規模公開オンライン講座)が多数ある中で、大勢に門戸を開くWoz Uがどのようになるのか? 現段階では評価を下せないが、今後の飛躍に期待したい。
(翻訳・愛玉)

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