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ユーザー獲得のコストが上昇し、サンプルが新たな顧客獲得手段になってきた。アリババ傘下の「天猫U先(Tmall U xian)」は、有料サンプルでブランドと消費者をつなぐプラットフォームだ。
天猫U先の新規顧客向けサービスとマーケティングを手掛ける「楽派数科(Lepaishuke)」は2020年末設立で、本社は杭州にある。ブランドが新規顧客へリーチして商品購入に至るよう支援するほか、マーケティング戦略のコンサルティングや運営代行サービスを提供する。
創業者の湯志成氏は「消費者が分散し、ユーザーがアクセスするプラットフォームも数多くあるなか、ブランド単独のマーケティングは予算が高くつく割にリターンは低い。楽派数科はさまざまなプラットフォームに対応しているので、ブランドは効率よく的確にターゲットを見つけることができる」と話す。
楽派数科は主にマタニティ・ベビー用品、コスメ、食品、パーソナルケア用品、日用品、ペット用品などを扱うブランドにサービスを提供する。ブランド側と契約後に楽派数科が天猫U先、ミニプログラム、プライベートトラフィックなどのプラットフォームで高精度のレコメンドをするほか、オフラインでは自動販売機などでもサンプルを販売する。ユーザーは各種プラットフォームやチャネルでブランドのサンプルや新商品を見て購入を決め、こうしてブランド側は顧客獲得、新商品のプロモーションなどの目的を果たす。
ユーザーの消費水準が無限に上がることはなく、供給過多が深刻になるとブランドの顧客獲得はボトルネックに差しかかる。有料サンプルというビジネスモデルは消費者が手軽に試すことができ、低価格で体験してみたいというニーズを満たすことができる。ブランドにとっても新規顧客を獲得し、消費者層を拡大できる。
楽派数科はブランド側にSaaSを提供し、販売サービスとデータ追跡を行う。消費シーン、購買行動など属性ごとにユーザーのデータを集め、システムがブランドごとに新規顧客か否かを判断、さらにユーザー像を確認し、ユーザー情報をブランドのデータバンクに蓄積する。また、可視化データを使って初回消費やリピート購入といった購買行動を追跡する。大手マタニティ・ベビー用品ブランドを例に取ると、楽派数科は新規顧客を対象に商品を0.01元(約0.18円)で販売し、50万人を集客した。リピート率は10%、ブランドマーケティングの費用対効果は1400%に達した。
湯氏は「天猫U先にはすでに1万以上のブランドが入居し、ここで新商品を検証したり新規顧客にリーチしたりするブランドは増えている。アリババのECモール天猫(Tmall)やブランドは天猫U先を効率よく新規獲得できるプラットフォームとみている。すでに多数のサービスプロバイダーが天猫U先に入っているが、楽派数科の優位性は低コストで新規顧客を獲得でき、しかもリピート率や顧客ロイヤリティが高いことだ。平均リピート率は約7%に達し、現在取引先は約400社になる」と語った。
(翻訳・二胡)
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