アウディ、北京市と無錫市に自動運転技術の開発拠点を設立へ

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独アウディの100%子会社「オートノミック・インテリジェント・ドライブ(AID)」が、米スタートアップ企業「ルミナー・テクノロジーズ(以下ルミナー)」と提携し、2021年までに自動運転を実用化すると発表した。

2012年にカリフォルニア州パロアルトで設立されたルミナーは、3万平方メートル以上に及ぶ生産拠点をフロリダ州に有し、自動運転車向けのセンサーを大規模生産できる数少ないメーカーだ。2017年には初の資金調達ラウンドで3600万ドル(約39億円)を調達した。

同社はパルスレーザーを用いたレーダー技術「LiDAR」を主に開発している。波長は1550ナノメートル、画角は120度で、250メートル先の物体まで検知する。暗闇でも物体を識別できるほか、物体の動きや方向までを捉える。なお、他社の技術では50メートル先の物体を検知するのが限界で、物体の存在は検知できても、それがどのような物体かを識別することはできないという。

昨年11月、ルミナーの創業者オースティン・ラッセル氏は「ロサンゼルスモーターショー2018」で、歩行者の動きを予測する技術を開発したと発表。オートノミック・インテリジェント・ドライブCTOのアレクサンダー・ハーグ氏は、「(ルミナーの技術は)アウディの自動運転システムでは障害物予測で大いに助けになる」と述べている。

自動運転技術の開発に注力しているアウディは、2009年に自動運転システムを搭載した「アウディTTS」をベースとした車両を用いて米ユタ州で無人走行実験を行った。自動運転では最高記録となる時速210キロでの走行に成功している。2012年にはネバダ州で初めて公道での走行試験許可を取得。2017年には世界で初めてレベル3(条件付き自動運転)の自動運転システムを搭載した「アウディA8」を発表した。

アウディは、さらに、メルセデス・ベンツやBMWに続いて、北京市と無錫市でレベル4(高度自動運転)の走行試験許可を取得した。2019年内にはこの2都市に研究開発および試験センターを設立する予定だ。

アウディが公道試験、量産化をクリアした暁には、最高レベルの自動運転技術開発に駒を進めるだろう。昨年10月にはすでに、ファーウェイと共同でL4クラスの自動運転技術開発に着手すると発表。同社のモバイル・データ・センター(MDC)を搭載したプロトタイプ車「Q7」もお披露目済みだ。

アウディは、2021年までに自動運転車の実用化を目指すほか、2023年までに自動運転および電動自動車分野に160億ドル(約1兆7400億円)を投じる計画だ。
(翻訳・愛玉)

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