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1月9日、テンセントの恒例イベント「微信公開課(WECHAT OPEN CLASS)PRO版」が広州で開催された。法人向けビジネスに軸足を移しつつあるテンセントらしく、今回はB2Bに関するテーマが多かった。
ミニプログラムの商業価値は8兆円
最初に登壇したのは、WeChatオープンプラットフォーム基礎事業部アシスタントゼネラルマネージャーの杜嘉輝氏。同氏はミニプログラム(小程序:WeChat内で使えるアプリサービス)を取り巻く現状と今後について語った。
・ミニプログラムのエコシステムは正常に発展し続けており、 過去1年間でもたらされた「変化」を総括すると、行政手続きに訪れた人々や、人気ドリンクを買うために列に並んでいた人々の待ち時間を節約することになった。
・ミニプログラムを利用するユーザー層はますます拡大しており、定着率も上昇。若いユーザーと年配のユーザーでは、ミニプログラムを利用するシーンが大きく異なることが明らかになった。
・ミニプログラムはすでに200以上の業界をカバーしており、過去1年間で行政事務および商業分野で関連ミニプログラムを利用したユーザーは延べ1000億人を突破。年間取引は600%増となり、5000億元(約8兆円)超の商業価値を創造した。
・ミニプログラムのアクティブ率は上昇し続けている。 2018年12月末までに、ミニプログラムの1日あたりの使用頻度は前年比で54%上昇。翌日継続率も34%から54%に増加した。ランキング上位のミニプログラムのトラフィックは下がりつつあるが、中位から下位のミニプログラムのトラフィックは増加し続けている。これはミニプログラムのエコシステムが正常に機能している証拠だ。
・優れたミニプログラムとは、保護者向けのコミュニティ、コミュニティーショップなど、ユーザーのニーズを満たせるミニプログラムを指す。しかし、ミニプログラムの価値はユーザーが決めるものなので、WeChatは各ミニプログラムのユーザー満足度を公表している。同時に、ミニプログラムの品質を測る指標を導入すべくテストしている。このような考え方に基づいて、優れたミニプログラムがより成長できるように、より多くのユーザーに利用されるように、対策を講じている。ミニプログラムの新たな入り口、新たな検索方法などについても検討中だ。
・開発者がより良いミニプログラムを開発できるように各種ツールを提供していく。プラグイン、クラウド開発などのサービスを提供する。
・開発者との関係強化を図る。例えば、知識共有プラットフォーム的なコミュニティを構築して、開発者に総合サービスを提供していく。また、対応するインセンティブも提供する。
・WeChatは新しい収益機会を創出して、ミニプログラムの事業化を支援する。具体的には、インセンティブ型動画広告やポップアップ広告、個人が開発したミニプログラムのバックアップなどだ。
・WeChatは企業がミニプログラムを効果的に活用できるようにサポートしていく。ミニプログラムが企業ユーザーに対して、安全で安定した成長環境を提供できるように、運営サポートを行う。
ミニゲームの月間アクティブユーザー数が4億人に到達
WeChatのゲームプロダクトディレクターである孫春光氏は「WeChatのミニゲーム:価値を生み出す」というテーマで講演した。
・ミニゲームの月間アクティブユーザー数は4億人に達した。モバイルゲームと同等の規模に成長した。
・ユーザーのプロフィール画像から判断するに、男女比率は依然として半々で、他のプラットフォームと比べると女性ユーザーの割合が高い傾向がある。成人ユーザーが明らかに増加しており、30〜39歳のユーザーが21%から27%に、40歳以上のユーザーも11%から31%に増加した。継続率は翌日60%、7日54%、30日43%となった。
・かつてミニゲームは市場を混乱させ、詐欺などの問題も多発した。そのため、引き続き監視体制能力の向上に努める。また、ミニゲームでは今後クリエイティブ認証を導入して、認証ロゴを発行していく。この認証により、開発者はより多くのインセンティブ、知的財産権保護などを期待できる。すでに「跳舞的線」「英雄愛三国」など6種類のゲームが認証を受けた。
・サポート体制をさらに強化することが必要だと考えている。2018年にミニゲーム開発者向けに実装された機能は100以上。2019年は音声認識、ゲーム容量、フレーム同期などの面を強化するだけでなく、データアシスタント、デザインガイドなども提供していく。
・ミニゲームの収益源は主に広告とアイテム課金だが、現在、アンドロイド向けゲームでは、アイテム課金収入が月に1000万元(約1億6000万円)を超えるものが10タイトル、広告収入が1000万元を超えるものも11タイトルある。これらの人気ゲームを開発したのは、そのほとんどが従来型のゲーム開発者ではない。その意味で、ミニゲーム開発者には多くのチャンスがあると言える。
・中小企業が開発した新しいミニゲームはユーザー獲得の面で苦労する。そのため、2段階に分けた専門プログラムを立ち上げてサポートしていく。第1段階ではランダムにモニターを割り当てる。第2段階では高品質なミニゲームを対象にして、さらなるモニターを割り当てることで、成長をバックアップしていく。
(翻訳・飯塚竜二)
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