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ソーシャルECアプリ「小紅書(RED)」が、「ブランドパートナー・プラットフォーム」を立ち上げた。このプラットフォームのランディングページには、ブランド、マルチチャンネルネットワーク(MCN)、およびブランドパートナー(ブロガー、KOLなど)の3タイプの入り口が用意されている。
ブランドパートナーのプロフィールページでは、ブランドパートナーのコンテンツタグ、フォロワー数、ノート(発表されたコンテンツ)数、「いいね」の数などの基本情報に加えて、過去30日間のノートの平均閲覧数、平均表示回数、平均コメント数など詳細なデータを確認することができる。
また、ブランドとブランドパートナーはデータや情報を共有できる。たとえば、ブランドは、データや登録情報に基づいて、8千人の認証済みブロガーの中からブランドパートナーを選択できる。 一方、ブランドパートナーは「ブランドリスト」ページで小紅書に登録済みの「ブランドアカウント」を見ることができる。現時点では、ブランドアカウント、パートナープラットフォームのいずれにも4,800件のエントリがある。
2014年末、小紅書は越境EC事業に参入したが、それ以来比較的緩やかなビジネス開発戦略を採ってきた。その姿勢はTikTokやショート動画アプリ「快手(Kwai)」などと比較するとかなり慎重なものだ。 2018年上半期になってようやく、ECモールの「小紅書商城」ブランドを立ち上げ、新しい戦略に沿って組織の調整も行った。
小紅書は今回、ブランド、MCN、およびブロガーにマーケティングプラットフォームを開放したが、TikTokのような急進的な商業化戦略はとらず、依然として保守的なやり方を選んでいる。ブランドパートナーはビジネスレポートを行う必要があり、それを行わないとノートやアカウントの露出が制限される。これにより、ブランドは自身の提携ノートをモニタリングし、ブランドとブランドパートナーの協力関係を確認することができる。
またこのマーケティング・プラットフォームでは、ブランドオーナーとブロガーの取引からは手数料を取らない。プラットフォームが現在注文システムを持っておらず、データの提供にとどまっていることを考慮してのことだ。ただし、将来手数料を徴求するかどうか現時点では確定できないという。
商業化の面であまりにも保守的だという批判について、同社は商業化の速度は小紅書自体の規模、ユーザー数と商品の準備状況によるとしている。小紅書はコミュニティのユーザーとブランドの双方を同様に尊重しており、当事者全ての利益のバランスをとる必要があるとのことだ。
設立から5年が経ち、1億5千万人のユーザーを抱えるほどになっても、小紅書は商業化を非常に慎重に進めている。本当に大きな収益を上げられるのか危ぶむ外部の声もあるが、ブランドパートナー・プラットフォームは、同社が新たな商業化の道へと走り出した証だ。
(翻訳・神江乃緒)
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