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モバイルロボットの製造およびソリューションを提供する「仙工智能(SEER)」がシリーズBで数億元(数十億円)を調達した。出資者は賽富投資基金(SAIF Partners)、IDGキャピタル、浩瀾資本(Broadstreamcapital)。調達資金は研究開発チームの構築と海外販路の開拓に充てられる。
仙工智能は、コントローラ、ソフトウエアシステムという2つのプロダクトによってモバイルロボットのソリューションを提供している。
コントローラは「SRC」シリーズとして展開され、モバイルロボットのマッピング、ナビゲーション、モデル編集などの機能を持つ。趙越CEOによると、コントローラはさまざまな部品に対応可能で、特にSRC2000シリーズは市場に出回るほとんどのLiDAR、サーボドライバ、センサーに使える。また、数十種類の応用シーンがあり、フォークリフト、オムニホイール、装軌式などの車両にも対応。SRC800シリーズは充電設備、自動ドア、リフト、信号機、RGV(有軌道無人搬送台車)、スタッカーといったスマート工場インフラを制御できる。
趙CEOは「顧客が当社のコントローラを使ってロボットを作る場合、ニーズに合わせて部品を組み合わせることができる。さまざまなシーンに応用でき、標準化されたプロダクトで標準とは異なるソリューションが可能だ」と説明する。
ソフトウエアシステムは「RDS(ロボット、自動設備、上位システムを連携させるシステム)」「MWMS(倉庫物流管理システム)」「RoboView(ビジュアルAIソリューション)」「MetaV(デジタル可視化システム)」で構成される。RDSはロボットや装置のタスクをローコードで定義し、タスクフローを可視化するプロセスエンジンを提供する。
RoboViewは、マシンビジョンをベースに段取りと問題解決が容易な作業工程を迅速に作成し、生産、安全、管理におけるビジュアルAIソリューションを提供する。工場にカメラを追加することでモバイルロボットに新たな視角を加え、車両と工場を連携させる。
趙CEOは「ビジュアルAIは積み下ろし、仕分け、運搬など生産に関わるロボットの作業を誘導すると同時に、カメラで収集した情報を基に物品の倉庫内での位置を判断し、位置、作業員、AMR(自律走行搬送ロボット)を総合的に管理する。安全面では、視覚誘導による障害物回避や異物侵入の監視もできる」と話した。
趙CEOによると、同社の強みは効率性と応用シーンにある。効率性について言うと、コントローラの内蔵機能により、多くの顧客ニーズに応え、迅速に商品を納入する。また、自動フォークリフトの改造工程と仕様を標準化することで車両生産の効率を高めた。
「モバイルロボットの競争力を高めるには顧客の応用シーンをより理解する必要がある」と趙CEOは考えている。同社は現在、500社以上のインテグレーターやロボットメーカーと提携し、3C(コンピュータ・通信機器・家電)、半導体、リチウム電池、自動車、新素材などの分野で1300件以上のプロジェクトにサービスを提供。大多数の車両にコントローラを対応させ、さまざまな応用シーンのソリューションを蓄積してきた。
創業者の趙CEOが率いる同社のチームはロボカップ世界大会で複数回優勝している。メンバーの多くは中国の浙江大学や同済大学の出身で、ロボット分野において豊富な経験を有している。
(翻訳・大谷晶洋)
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