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【新華社北京5月11日】中国石油大手、中国石油化工集団(中国石化、シノペック・グループ)は9日、傘下の石油化学メーカーの鎮海煉化が水素化処理エステル・脂肪酸(HEFA)プロセスで製造したバイオジェット燃料が、持続可能なバイオ燃料のための円卓会議(RSB)の認証を取得したと明らかにした。
この認証は、鎮海煉化のバイオジェット燃料の製造装置や原材料、生産工程、製品がいずれもRSBの持続可能なバイオ燃料のための基本原則と標準に合致することを示すもので、持続可能な生体材料の応用として世界的に認められたことになる。これにより、同社はアジアで初めてRSBの持続可能な航空燃料(SAF)の認証を取得した企業になった。これは中国が独自に研究開発、生産したバイオジェット燃料の海外進出と海外市場の開拓を後押しするほか、持続可能な航空燃料の産業化と商用化を促進するとみられる。
RSBはスイスのジュネーブに本部を構え、複数の国が加盟する国際団体。RSBの認証は持続可能な生体材料、バイオ燃料、バイオマスの生産を審査する世界的な認証基準であり、業界で広く認められている持続可能性に関する基準の一つとなっている。欧州連合(EU)と国際民間航空機関(ICAO)はバイオ燃料の欧州および国際航空分野の温室効果ガス排出削減市場の参入要件として、RSB認証を取得し、航空産業のグリーン(環境配慮型)・低炭素に関する基準を確実に満たすことが不可欠だとしている。
鎮海煉化は中国初のバイオジェット燃料製造設備を保有している。バイオジェット燃料は再生可能資源を原料として生産した航空燃料で、主な原料には廃食用油、動植物油脂、農林業系廃棄物などがある。従来の石油系ジェット燃料に比べ、ライフサイクル全体での二酸化炭素(CO2)排出を最大50%以上削減できる。同社はRSB認証完了後、持続可能な航空燃料の市場需要に基づき、近く試験生産を開始する方針だ。
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