ECプラットフォーム「Coffee Exchange」、コーヒー豆の取引に改革を

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1杯のエスプレッソに必要なコーヒー豆は50粒ほど。その豆がコーヒーの風味を左右する。

市場規模が1兆元(約16兆円)に迫る中国のコーヒー市場では、「luckin coffee(瑞幸珈琲)」や「連珈琲(Coffee Box)」といった新興コーヒーチェーンが誕生した。しかし、コーヒー豆の貿易プロセスは10年前とほとんど変わらない。コーヒー豆は、アフリカや中南米、東南アジアの産地から、われわれの手許に飲み物として届くまでに、農場主、中間業者、輸出業者、輸入業者、卸売業者、ロースター(焙煎業者)、コーヒーショップと多くの人の手を経由する。

2018年8月に設立された「Coffee Exchange」では、こうした状況を踏まえ、B2B(企業間取引)のECプラットフォームを用い、コーヒー豆取引における複数の中間業者を排除して、プロセスの効率化を図りたいと考えている。

同社は現在、主にロースターとスペシャルティコーヒーショップにサービスを提供している。ロースターは同社のプラットフォームで、様々な産地のコーヒー農園が提供するコーヒー豆を直接選ぶことができる。創業者のLewis Harding氏によると、従来のプロセスでは中間マージンがかかるほか、卸売業者がロースターに提供する選択肢もかなり限られている。だが、産地からの直接購入は、必要量が少ないロースターにはコストがかかりすぎるという。

Coffee Exchangeは選択肢を増やすため、コーヒー豆の主要生産国の現地パートナーを通じてコーヒー農家を同社のプラットフォームに集めた。同社は現在、エクアドル、パナマ、コロンビア、ルワンダ、ケニア、ペルーなどのコーヒー農園が提供するコーヒー豆を取り扱っており、ユーザーはミニプログラムでサンプルを取り寄せたり注文したりできる。同社の収益源は買い手から徴収するサービス料だ。同プラットフォームで扱うコーヒー豆の価格は、従来の方法で輸入されたコーヒー豆よりも20~30%安いという。

価格だけでなく品質も重要だ。Lewis氏によると、コーヒー農家や貿易業者はいまだに紙ベースの事務処理を行っており、それがコーヒー豆のトレーサビリティを難しくしているうえ、一部の中間業者は新豆、古豆、一級品、二級品を一緒にして販売しているという。そこで、Coffee Exchangeは産地でコーヒー豆の検品を行い、所在地や温度、湿度などを追跡できるようにインターネットに接続するIoTチップを入れて梱包している。

コーヒー文化はこれまでインスタントコーヒー、缶コーヒー、スターバックス、luckin coffeeと変遷を遂げてきたが、さらに上質なものを求める人々にとっては、スペシャルティコーヒーが新たな選択肢になった。調査会社の「QYReserch」は、2014~2020年の中国のスペシャルティコーヒー豆の輸入量は平均で9.6%増加すると分析している。また、中国では小規模ブランドや独立系コーヒーショップが数多く誕生し、登記数が急増していると指摘するアナリストもいる。

現在、Coffee Exchangeでは「Seesaw」、「GREYBOX」、「魚眼珈琲(Fish Eye)」、「MANNER COFFEE」などのスペシャルティコーヒーブランド、独立系ロースターとコーヒーショップなどにサービスを提供している。

Coffee Exchangeは、2020年に韓国、オーストラリア、英国というスペシャルティコーヒー文化がすでに浸透している市場に進出することも計画している。

同社の社員数は5人。創業者のLewis氏は金融業界で10年以上のキャリアを積んだ後、コーヒー業界に転じて3年になる。CTOのEduardo Schettino氏はブラジル出身で、サプライチェーンや物流に関するシステム構築で15年以上の経験をもつ。同社は昨年、シードラウンドでベンチャーキャピタルの「SOSV」と「Artesian」、アクセラレーターの「中国加速(Chinaccelerator)」から資金を調達した。
(翻訳・池田晃子)

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