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動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する中国IT大手のバイトダンス(字節跳動)が現在、仮想現実(VR)分野に多額の資金を投じ、米国市場でメタ(旧フェイスブック)に挑もうとしている。
米テック系ニュースメディア「Protocol」によると、バイトダンス傘下のVR(仮想現実)デバイスメーカー「Pico Technology(小鳥看看科技)」がすでに、米国西海岸でスタッフ募集を開始しているという。
ビジネス特化型SNS「LinkedIn」で確認したところ、Picoがサンフランシスコ・ベイエリア、シアトル、サンディエゴで40以上のポストを募集していることが分かった。その大半がVRおよびAR(拡張現実)コンテンツの開発部門「Pico Studios」に関するもので、同部門の責任者やVRゲーム戦略の責任者、海外コンテンツエコシステムの責任者とオペレーションマネージャー(OM)などが含まれていた。また、バイトダンスはすでに米国スタッフの一部をTikTokからPicoに異動させている。Tiktokでコンテンツ・パートナーシップの構築に注力してきた事業開発責任者のSally Wang氏もその1人だ。
巨大な仮想空間「メタバース」が大きな注目を集める中、VRはメタバースへの入り口として有望視され、再び脚光を浴びている。市場調査会社Statistaは、2024年までに世界のVR/ARの市場規模は121億ドル(約1兆5000億円)を超えると予測する。
バイトダンスは21年、Picoを中国VR業界では過去最高額となる15億ドル(約1900億円)で買収した。買収前のPicoの大株主は中国音響機器ODM(受託製造メーカー)の「Goertek(歌爾股份)」だった。興味深いことに、Goertekはメタ傘下のVRデバイスメーカー「Oculus」のODMでもある。
(36Kr Japan編集部)
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