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3月12日、保険大手「中国平安保険(Ping An Insurance)」グループが2018年の決算報告を発表し、同社傘下のフィンテック企業「陸金所(Lufax)」がシリーズCでの資金調達を完了したことがわかった。同社は個人間(P2P)融資仲介プラットフォームの運営を主力事業としている。
今回の主要投資家はカタールの政府系ファンド、カタール投資庁(QIA)、香港全明星投資基金(All-Stars Investment)、春華資本(Primavera Capital)および日本のSBIホールディングスなど。具体的な調達金額は明らかにされていないが、決算報告における陸金所の評価額は394億ドル(約4兆3千億円)に達している。
陸金所が2016年初めにシリーズBで9億2400万ドル(約1016億円)を調達した際、評価額は185億ドル(約2兆円)だった。
2017年、平安グループは陸金所が黒字転換したと発表したが、同年末に当局が消費者金融に対する規制を強化したことから、同社のリスクコントロールについて不安視され破綻の噂まで流れるようになり、一時600億ドル(約6兆6千億円)とも言われた評価額は400億ドル(約4兆4千億円)以下に下落した。
平安グループの財務報告書のデータによると、2018年の陸金所の主要事業は資産管理とローン管理に分けられる。 同年、陸金所の資産運用額は20%減少し、運用ローン残高は30%増と、2017年の成長率96.7%を大幅に下回った。
明らかに、この成長率では陸金所の評価額上昇にはつながらない。P2P金融業に対する監督規制が厳格化する中で、同社のようなトップ企業でさえも影響は免れず、業績の伸びは鈍化している。これはインターネット金融企業に共通の現象となっている。
業界団体「中国互聯網金融協会(National Internet Finance Association of China)」の関連文書によると、違反状態にあるP2Pおよびインターネット少額ローンの事業者は今年6月末までに是正される予定だ。それまでに新たな規制が行われる可能性もある。
それまでの間、陸金所を含むネット金融企業は、上場について慎重にならざるを得ないだろう。
(翻訳・神江乃緒)
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