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中国の新興電気自動車(EV)メーカー「小鵬汽車(Xpeng Motors)」がこのほど、新型SUV(多目的スポーツ車)「G9」を9月に発売すると発表した。
同車種は、シリコンカーバイド(SiC)系のパワー半導体を搭載し、800Vの高電圧で稼働する駆動システムを採用したことで、総合航続距離が5%向上。5分間の充電で航続距離を200km延長することができるという。
充電プラットフォームを従来の400Vから800Vにバージョンアップする上で、最も大きく変化したのがパワー半導体と電池の負極だ。中でもSiC系のパワー半導体は、高耐圧、低損失、高スイッチング周波数という特長を持つため、将来的にはシリコン(Si)系のパワー半導体に取って代わるとされる。
すでに多くの自動車メーカーが、800V急速充電ソリューションを展開している。独ポルシェは、2019年に発表したEV「タイカン(Taycan)」に世界初の「800Vアーキテクチャー」を採用。800VのDC急速充電システムを搭載し、350kWの高出力急速充電に対応した。
その後、韓国の現代自動車グループ傘下の「起亜自動車(Kia Motors)」や独アウディなどの海外メーカーだけでなく、中国からも小鵬汽車のほか、比亜迪(BYD)や長城汽車(Great Wall Motor)、広州汽車集団傘下の「広汽埃安新能源汽車」(GAIC AION)などが相次いで800V急速充電ソリューションを発表した。
中国の証券会社「民生証券」の調査報告書によると、世界の800Vアーキテクチャーを搭載した新エネルギー車は今後3年間、年平均成長率(CAGR)189.2%で増加し、2025年には215万3000台に達すると予測されるという。
(36Kr Japan編集部)
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