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今年の上海モーターショーでは、中国の新興電気自動車メーカー「上海蔚来汽車(NIO)」や「小鵬汽車(Xpeng Motors)」、「威馬汽車(WM Motor)」が続々と新型の電気自動車を披露した。小鵬と蔚来はセダン型の電気自動車を披露し、新興自動車メーカー各社はSUV市場に続いて、ついにセダンというレッドオーシャン市場で争奪戦を繰り広げることになった。
小鵬が発表したセダンタイプの「小鵬P7」は、全長4900mm、ホイールベース3000mmの電気自動車で、埋め込み式のドアハンドル、ファストバック形状を採用している。4秒で時速100キロに加速でき、燃費試験である新欧州ドライビングサイクル(NEDC)では、航続距離が600キロに達したという。
小鵬が誇るスマート化において、P7はクアルコムの「Snapdragon 820A」や米国グラフィックスチップ大手エヌビディアの「Xavier」など最新の車載システムと自動運転コンピューターチップを搭載し、レベル3の自動運転サービスを提供する。同自動車の予約はすでに始まっており、2020年第2四半期に納車予定だ。
今回のモーターショーでは、小鵬だけでなく、蔚来も意外性のある新型車を披露した。2020年発売予定のセダン「ET7」の先行モデル「ET Preview」だ。しかし、同自動車は今回のモーターショーの目玉ではないため、車体寸法や配置、価格などの詳細について、あまり説明がなかった。
外観を見ると、同自動車は蔚来らしいデザインを受け継ぎ、「ES6」に似たヘッドライトと、今流行のファストバックボディを採用している。スタッフの話によると、今年末にET7が正式に発表される前に、デザインが微調整される可能性があるという。
注目すべき点として、蔚来の最近の量産車では、中・大型SUVの「ES8」が2017年12月の発表会「NIO Day」で発表され、2018年6月に納車が始まったことが挙げられる。ES8よりも小型のES6は2018年12月のNIO Dayで発表され、今年6月に納車予定だ。
その流れで行けば、ET7は今年末に発表されるだろう。蔚来がIPOの目論見書に記載したとおり、ET7を2020年に正式に発売する予定であり、今回の上海モーターショーでは先行モデルが発表されているが、その意図は想像に難くない。蔚来にもセダンがあるということに注目を引きたいからだ。
ET Previewを除けば、今回のモーターショーの真の主役はES6だ。カーボンファイバー複合の高強度アルミニウムのフレームを採用し、4.7秒で時速100キロに加速できる。航続距離は510kmで、制動距離は33.9mだ。標準モデルの補助金適用前の価格は35万8000‐40万8000元(約600万‐約680万円)、パフォーマンスモデルは同39万8000元‐44万8000元(約680万円‐約760万円)で、6月に発表される予定だ。ES8をベースにした車体設計であれば、ES6の生産能力に大きな問題は生じないと考えられ、その後発注の段階に入ることだろう。
最近、リードインベスターのバイドゥからシリーズCで資金を調達した威馬は、上海モーターショーで新型車「EX5 Pro」を発表した。同自動車は世界でわずか3000台の限定販売で、補助金適用後の価格は23万9800元(約400万円)。いわば「EX5」のデラックスモデルだ。
外観上、EX5 ProとEX5に大きな違いはない。全長 4591mm、幅1835mm、高さ1682mmだ。ホイールベースが2703mm、航続距離は460kmで、威馬の持ち味である航続距離の優位性が光っている。
そして、威馬はさらに「EX6 Limited」と「EVOLVE CONCEPT」の二つの「量産型コンセプトカー」を披露した。量産型コンセプトカーとは、ショールームのオブジェではなく、今後路上で実際に走行しているのを見かけるという意味だ。
EX6 Limitedは今年の下半期に発売される予定だ。中型電気SUVという位置付けで、レイアウトによって座席は5人もしくは6人乗り。この他に、威馬は旧モデルをさらにアップグレードした「EX5 2.0」を発表した。補助金適用後の価格は15万9800元-20万9800元(約265万円‐約350万円)である。
(翻訳・虎野)
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