マッチングのミニプログラム「分配対象」が打ち解ける環境づくりを探る わずか半年でユーザー200万人に

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マッチングのミニプログラム「分配対象」が打ち解ける環境づくりを探る わずか半年でユーザー200万人に

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「95後(1995~99年生まれ)」世代は、現役大学生と卒業後2年未満の働く若者たちから構成され、SNSアプリのメインターゲット層である。この世代のSNSには、次の特徴がある。

■「物珍しさ」や「興味をそそられる」モノを追求する。つまらないモノには無関心

■グループ意識が強い。彼らは「内輪の人たち」と「テリトリー」であるQQでやりとりし、WeChat(微信)は使わない

■SNSにおいては、純粋で恋愛ニーズがとても強い。恋愛のノウハウはなく、「手助け」が必要である

「無邪科技(杭州)有限公司(naivetech)」が運営する「分配対象(fenpeiduixiang.com)」は、ミニプログラムで運用される恋愛SNSプラットフォームだ。2018年以降、次々と新しい恋愛SNSがあらわれ、競争は激しくなっているが、共通するのは「つながる、打ち解ける」という課題だ。ユーザーがSNS上で相手を見つけるまでは簡単だが、ほとんどのプラットフォームは「打ち解ける」ための解決方法を見出せていない。

プラットフォーム側にとっての「つながるマッチング」とは、会話できるようにすることだが、ユーザーたちはせいぜい微信(WeChat)を交換するまでだ。知らない者同士が「打ち解ける」ためには、よそよそしい空気を取り除き、うまくコミュニケーションをとって共通の体験を持つこと、これが大きなカギとなる。たとえば、オフ会で知らない者同士のペアが、司会者から促されてステージに上がり一曲歌う。ステージから降りた二人は、自然に打ち解けて会話するようになったという具合だ。ここでは、オフ会が一つの交流の場で、「一曲歌う」ことが共通の体験である。

分配対象では「一つの重要な場所(告白する、微信を交換する)+複数の特別なシーン(イベントや恋愛リアリティーショー等)」を提供する枠組みを確立。オンライン上の交流の場と、ユーザーが「相手とマッチング」しコミュニケーションできる環境を提供し、打ち解けることができるようにした。

イベント「72時間カップリング」は毎週開催され、毎回3万5000人の参加がある。参加者は2人で一緒に実行するタスク(任務)を与えられ1万組のカップルが成立し、リピート参加率は80%を超える。しかし開催頻度が低く、カップリングに成功したユーザーだけが次のプロセスに進めるため、ハードルはやや高いと言える。

プラットフォームの働きは、タスクを提供し打ち解けるまでのプロセスをプロデュースすることである。「イベントのタスク(任務)」を一緒に体験させ「SNSの友人」へと進展させる環境づくりを担う。

ユーザーは微信やQQ等実際の連絡方法を登録する必要があり、これによりユーザーは「友人に追加」された後、プラットフォームを通じて微信を交換することができるようになる。これがコミュニケーションをスムーズにさせ、従来の「つながる」系SNSより高い効果をもたらしている。

ユーザーを定着させる為には、絶えずワクワク感が求められる。2人で一緒に歌うといったタスクや記念撮影シーンを脚本化、動画コンテンツとして配信。SNSとコンテンツの融合を実現した。

これまで同社は、実名登録のキャンパス系ニューメディア「口袋高校(pocketuniversity.cn)」を手掛け、キャンパスライフを総合的にサポートするテンセント系「騰訊微校(Weixiao)」では、サードパーティーアプリ提携パートナーとなった。教育機関の公式アカウント数は累計1万3000校を超え、大学2700校をカバーする人気プロダクトとなった。

創業者の杜淵氏が狙うのは、ユーザーの心をつかんで定着率を上げることだ。現在は1回のシェアにつき1.82人のリピーターと1.12人の新規ユーザーを獲得しており、デイリーアクティブユーザーは3万人を超えている。ユーザーを増やすには、ユーザーのシェア行為に頼った販促が効果的だ。例えば、イベント中にシェアして新規ユーザーを紹介した場合カップリングの成功率があがったり、新機能がアンロックされたりするという具合だ。

同社は総勢14人、うち主力チーム5人の運営体制だ。杜淵氏は「浙江省大学生創業之星」に選出された「95後世代」の創業者だ。プロダクトディレクターの馮林源氏は、「口袋大学」、「口袋公社」、「必点」、「口袋高校」などの企画を手掛けた経験を持つ。

2018年9月には「志拙資本(Zhizhuo Capital)」からエンジェルラウンドで数百万元(数千万~1億数千万円)を調達しており、現在は次のラウンドで資金を調達中だという。
(翻訳:貴美華)

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