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【新華社北京1月5日】欧州の多くの国で新エネルギープロジェクトの建設が加速する中、中国企業はその商機を十分につかみ、太陽光発電や風力発電などの分野の製品輸出を急増させている。中でもインバーター(パワーコンディショナー)の成長は顕著で、中国税関総署のデータによると、2022年1~11月の輸出額は前年同期比82.7%増の534億8300万元(1元=約19円、約1兆330億円)に達した。
中国のインバーターは全面的な海外進出を果たし、特に欧州市場で良く売れている。これは欧州の現在の環境と密接な関係がある。欧州は22年、エネルギー危機に直面し、天然ガス価格が上昇、電気料金を押し上げている。電力価格の高騰は太陽光発電プロジェクトの建設を加速させている。
海外受注の急増に伴い、中国の一部のインバーターメーカーでは製品の納期が6~8カ月に伸びている。市場の活況は企業の業績にも直接的に表れている。ソーラーインバーターの開発・生産を手掛ける江蘇固徳威電源科技の手持ち受注は22年9月末時点で20億6千万元と前年同期の3.2倍に膨らんだ。同社の海外売上高の割合は17年の24.0%から22年第1~3四半期(1~9月)には81.0%に拡大。業界大手の陽光電源の海外売上高の割合も19年の25.2%から22年上半期(1~6月)には53.0%に上昇している。
エネルギーコンサルティング会社の英ウッドマッケンジーの統計によると、21年のインバーターの世界出荷量は225ギガワットに達した。上位10社のうち中国企業は6社を占め、この6社の世界シェアは66.0%に達している。
投資銀行の中国国際金融(CICC、中金公司)は、中国企業の急速な台頭のコア競争力として、持続的な技術更新とサービス能力の改善で企業のブランド価値が向上したこと、国内の工業体系をよりどころに優れたコストパフォーマンスを形成したことを挙げている。
陽光電源や江蘇固徳威電源科技などの中国企業の製品は1ワット当たりの価格が0.1~0.2元なのに対し、独SMAソーラーテクノロジーの製品は1ワット当たり0.55元と中国製品よりはるかに高い。中国企業は価格の安さと品質の高さで世界市場のシェアを急速に拡大している。
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