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設計は建築プロセスで最も重要な部分の一つだ。しかし、設計者がコンピューターの設計支援ツールを頼りに手作業で製図やモデリングを行っているため、製図やプランの修正などの設計の前段階の作業に多くの時間が費やされている。
AIを生かした建築設計や都市計画に携わる「小庫科技(XKool Technology)」は、このほどAIを導入したクラウド型の設計プラットフォームを立ち上げて、識別(既存の建築や都市計画の分析)や評価(設計図から建築後の状況をシミュレーションして判断)、再構築(既存の建築物を学習し現代に即した再設計を行う)から設計案作成までの作業効率を高め、建築設計におけるコスト・時間・品質の不均衡を解決する。
さらに同社は最近、プラットフォームのバージョンアップを行った。
同社のAI設計クラウドプラットフォームは、主に建築設計関連のさまざまな顧客に以下のような6つの機能を提供している。
(1)区画周辺のデータ検索:オンラインで建設予定地の区画を指定すると、プロジェクトの前期段階で必要な周辺の建築物や不動産価格などの関連情報を速やかに入手することができる。
(2)AI設計サポート:AIのサポートで設計立案ができる。今回公開された最新版に実装されている「KoolCAD」機能を使い、クラウド上の区画で直接、2Dまたは3Dの設計を行うことができる。
(3)リアルタイムによる修正結果のフィードバック:オンラインで設計プランに位置の変更、回転などの修正を加えることができ、その修正内容が建築基準法を遵守しているか、修正内容を反映した日照の変化の様子などをAIでリアルタイムに判断できる。
(4)指標データの連動算定:敷地に配置する建物の種類と数に基づいて、リアルタイムで合理的な配置や計画を行う。また、不動産価値や利益を最大化させる試算の支援を行う。
(5)プロジェクトの共同編集:設計チームの各担当者がさまざまな業務を共有し、共同で編集と最適化を行える。
(6)データ出力:登録された全分析図をダウンロードでき、分析結果や複数案の比較内容などを、パワーポイントにまとめて出力できる。また、「AutoCAD」用の2次元図面ファイルや「SketchUp」などに用いる3D形式ファイルをダウンロードすることもできる。
この2年間、技術の進化や世界の不動産市場の持続的な成長に伴い、AIやIoTなどの新たな技術が徐々に導入され、「PropTech(不動産テック)」として注目されている。データによると、2020年に世界全体の投資可能な商業不動産の総価値は65兆ドル(約7000兆円)に達すると見られており、米国株式市場の現在の時価総額の2倍に相当する規模だ。
近年、アジア太平洋地区での不動産テック分野のスタートアップ企業も次第に増えており、それぞれが資金調達に乗り出している。総合不動産サービス世界大手ジョーンズ・ラング・ラサールなどの調べによると、アジア太平洋地区における不動産テックのスタートアップ企業数は欧州と米国の総数をすでに上回っており、2013年から2017年上半期までの間に、179社が約48億ドル(約5200億円)を調達した。2020年までには、年間調達額が45億ドル(約4900億円)に達すると予想されている。
(翻訳・虎野)
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