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5月21日、網易(ネットイース)集団傘下のサードパーティー決済プラットフォーム「網易支付(epay.163.com)」が越境ECにおける海外代金回収サービスを正式に開始すると発表した。
2009 年 2 月に正式に運営を開始した網易支付は、当初は網易エコシステム内のゲーム、EC、金融等事業に決済関連の業務サポートを提供していたが、後に総合決済プラットフォームに発展した。
近年、越境ECの急成長に伴い、越境ECサイト「網易考拉(kaola)」と「網易厳選(Yanxuan)」を展開している網易が新興勢力として浮上している。ODMモデルを採用している網易厳選(高品質商品を中国国内の消費者に格安で提供する)はアマゾンなどの海外向けプラットフォームで輸出の取り扱いも試みようとしている。輸出入業務に関連する代金支払と回収サービスを提供する網易支付は、取引における決済ニーズを満たす手段となった。
網易支付ビジネスの責任者によると、事業の位置づけとして、網易自社サイトのEC業者だけではなく、網易のエコシステム外のプラットフォーム型企業と事業者にもサービスを提供し、国内事業者の海外における決済をサポートするプラットフォームであるという。
現在、網易の海外代金の回収は最速で1秒で口座への入金が完了する。上限コミッション料は 0.7%だ。先物為替予約が可能で、外貨決済においては中国銀行の為替レートよりも優れている。代金回収業務開始に伴い、網易の越境決済業務は代金回収と代金支払いの2つの部分に分けられ、越境EC業者の輸出と輸入の資金移動ニーズに応えている。
網易支付ビジネスの責任者によると、越境決済の取扱高は近年急速に拡大しており、毎年30%の速度で伸びる巨大市場であるという。
口座開設、代金回収、外貨決済、国内への振込の4つに分けられる越境決済業務のうち、口座開設と国内への振込が難点である。口座開設にあたっては、現地金融管理機関の厳格な審査に直面することになるが、その際、提携銀行の信用性と安定性が重要である。そのため、網易支付はシティバンク(花旗銀行)と提携しており、国内の越境EC業者にマルチアカウント、マルチサイト、ワンストップ式の資金移動サービスを提供している。シティバンクは世界160以上の国と地域をカバーするネットワークを擁しており、400本の清算チャネルを持ち、140種類貨幣の決済をサポートしている。資金決済の安全性が高く、取引処理の適時性によって資金決済の効率性も高い。
回収後の資金の国内振込過程において、取引の復元申告とデータの真実性の把握が困難点となる。そのため、網易支付は決済システム銀聯(UnionPay)のネットワークと提携して決済を完了させ、最終代金は人民元にて口座に振込まれる。
現在中国国内において、国内外の決済ライセンスが揃っている決済事業者は大変少ない。しかし、網易支付は第三者決済業務ライセンス、中国人民銀行の海外人民元業務資格、外匯管理局(国家外貨管理局)の外貨建て決済ライセンス、香港政府による金融関係サービスMSOライセンス等国内外の決済資格を揃えているため、代金回収全プロセスの決済とデータの復元申告をサポートすることが可能であり、コンプライアンスも保証している。また長年の決済業務経験に基づき、顧客の利便性ニーズにも応えられる。
網易支付ビジネスの責任者によると、現在代金回収業務は主に海外向けのプラットフォーム型EC業者、輸出業務に従事する国内の業者を対象としているが、プラットフォームの基礎機能を完備したら、今年の第3四半期に海外販売を行う業者への融資サービス、EC業者の税還付など一連のカスタマイズと高付加価値サービスを発表するとしている。
(翻訳・桃紅柳緑)
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