中国で新たなティードリンクが台頭、市場規模約2兆円超 若者ニーズに合わせて

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【新華社広州2月12日】中国広東省深圳市では春節(旧正月)連休期間中、茶系飲料専門店の来店者数が1日当たり1万人を超えたほか、アプリ経由の注文も急増し、一部の店舗では販売量が6~7倍に増えた。新式茶系飲料はここ数年、新たな消費ブームを巻き起こしている。

中国チェーン経営協会新茶飲委員会がこのほど発表した「2022年新式茶系飲料研究報告」によると、中国の新式茶系飲料市場の規模が2017年の422億元(約8000億円)から21年には1003億元(約1兆9000億円)に拡大した。22年の市場規模は約1040億元(約2兆145億円)、店舗数は約48万6千社に上っており、23年の市場規模は1450億元に達すると見込まれている。

同委員会の孫工賀総幹事によると、広義の新式茶系飲料は飲料専門店の店内で加工・販売される各種飲料の総称を指す。狭義では茶葉や果物、果物・野菜のフレッシュジュース、ストレートジュース、果汁、野菜ジュース、野菜、乳製品のうち1種類または複数の種類を原料として、現場で加工した液体または固体混合物を指す。

飲食宅配を中心とした生活関連サービスを手掛ける美団がこのほど、飲料業界向けオウンドメディアプラットフォーム「咖門」と共同で発表した「2022年茶系飲料類発展報告」によると、茶系飲料の店舗数と注文数の都市別ランキングには広州、深圳、上海、成都、重慶、仏山、南寧などが上位に入った。

中国チェーン経営協会の報告書によると、消費者の高い購買力、ブランドと品質に対するニーズが新式茶系飲料発展の要因となっている。

市場調査会社、艾媒諮詢(iiメディアリサーチ)のアナリストは、従来のミルクティーなどの飲料と比べ、新式茶系飲料は原料の選択や生産の流れ、ブランドの運営を高度化、刷新しており、今の若者のニーズや美意識に合致しているとの見方を示した。

茶系飲料チェーン「喜茶(HEYTEA)」の担当者は「消費の低価格化、多頻度化の一例として、新式茶系飲料は日常生活の中にリラックスと楽しさ、人付き合い、共有を求める若者たちのニーズを満たしており、一種の現代的な生活方式の担い手へと進化している」と語った。

インターネット・デジタル技術も新式茶系飲料企業の急成長を後押ししている。業界関係者は、オンライン決済やビッグデータ管理によってオンラインで手軽に注文し、販売の精度とスティッキネス(粘着性)を高めることが可能になったと指摘する。

新式茶系飲料企業は市場拡大を進めている。「喜茶」は中国の香港、マカオ特区やシンガポールなどで出店を進めているほか、「奈雪の茶(Nayuki)」も香港やシンガポール、日本などに進出している。

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