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【新華社北京2月14日】2022年のコンシューマーエレクトロニクス(消費者向け電子機器)業界は低迷が続いた。最新データによると、中国ではスマートフォン出荷台数が前年比過去最大の減少幅を記録した。新興市場のインドでも、スマホ出荷台数が前年比9%減少した。
市場全体が振るわない中、折り畳みスマホとクロスリアリティ(XR)デバイスは最も潜在力のある分野として注目を集めている。
中国の市場調査会社CINNOリサーチの田婷(でん・てい)シニアアナリストによると、折り畳みスマホは発売以降、さまざまな先進技術を融合した革新的な機種としてスマホ市場の新たな成長分野になり、高成長の傾向を示している。
同社は、今年の折り畳みスマホの世界販売台数は前年比63.0%増の2370万台に達すると予測。26年には5170万台に増え、年平均37.4%で伸び、うち中国市場の販売台数は1100万台、市場シェアは21.0%になるとした。
折り畳み画面はアンドロイドスマホのハイエンド化の方向の一つになっている。同氏によると、折り畳みスマホは19年以降、数多くの新製品が発売されるようになり、価格は下落を続け、当初は約2万元(1元=約19円)だったのが6千元前後に下がっている。中国の主なスマホブランドもそれぞれの特長を武器に折り畳みスマホ市場に参入している。
華為技術(ファーウェイ)は22年、中国の折り畳みスマホ市場をけん引し、すでに中高価格機種市場をカバーするいくつかの製品ラインを構築している。OPPO(オッポ)は明白な価格優位性でシェアを拡大している。小米(シャオミ)はコストパフォーマンスを強みにし、市場価格の引き下げに貢献している。
すでに普及の段階に入っている折り畳みスマホに比べると、XRデバイスは技術や市場などの面でまだスタート段階にあるものの、市場の余地がより広いとみられている。
仮想現実(VR)製品の22年の出荷台数は1220万台で、26年にはその3.5倍に成長すると見込まれる。拡張現実(AR)製品の22年の出荷台数は50万台でXR市場に占める割合はわずか4.0%だが、消費市場の拡大や技術の成熟化につれ、26年には世界で2050万台が出荷されるようになり、XRのもう一つの成長分野になると期待されている。
CINNOリサーチの劉雨実シニアアナリストは「23年はソニーなどのメーカーが投資を拡大し、米アップルなどが新たに参入するのに伴い、新技術のマイクロOLED(シリコンベースOLED)を使った製品がFastLCDを中心とする既存の市場構造に一定の衝撃をもたらし、市場構造を変革すると同時に、新たなVRブームを生み出す」との見方を示した。
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