パナソニックの中国事業が堅実、グリーン経済やスマートライフに期待

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【新華社東京3月7日】パナソニックホールディングス副社長で、グループ中国・北東アジア総代表を務める本間哲朗氏が新華社のインタビューに応じた。本間氏は、中国はグループ全体の業績をけん引する重要な市場であり、今後も大きな期待を寄せていくと表明。

本間氏は、パナソニックは1970年代末に中国に進出して以降、一貫して中国での事業成長を重視してきたと指摘。現在ではグループ企業70社が中国で各種事業を展開しており、従業員数は約5万2千人に上ると説明した。2022年3月期決算では中国事業が2年連続の2桁成長となり、純利益もグループ全体の3割近くを占めるなど、日本国内の事業に次ぐ大きな柱になっているという。2年連続の2桁成長については、その他の地域を含めても珍しいとした上で、達成の要因として中国が世界でも数少ない発展が見込まれる市場であることを挙げた。

中国事業を特に重視する理由は幾つかあるとし、その一つに産業クラスターが密集し、産業基盤が厚く、強く幅広いサプライチェーンを持つことを指摘した。特に新型コロナウイルス感染症の流行期間中は、中国で生産する製品の部品は中国で調達するという取り組みを加速させてきたと説明。中国のサプライチェーンが持つ優位性は容易に変わるものではなく、世界のものづくりでそれを無視して考えることは難しい時代になっていると語った。

世界にとっての中国の魅力については、市場大国であるとともにイノベーション大国でもある点を指摘。同社のような製造業にとってはエンジニアリング大国としての地位も特に重要な意味を持つと述べた。

中国ではここ数年で毎年約600人の技術者を採用していることも明らかにし、これほど多くの技術者を採用できる国は日本を除けば中国しかないが、それは中国が優れた教育を受けた若者を毎年数多く輩出しているからだと指摘した。パナソニックは中国で20年かけて9千人余りの技術者を育ててきたが、中国での生産規模を引き続き拡大し、持続可能な発展を維持するため、今後も技術者の数を増やしていく考えを示した。

中国事業では今後も低炭素・環境保護やグリーン経済、スマートライフ、健康な暮らしなどの分野を深く掘り下げていく考えも示した。江蘇省宜興(ぎこう)市に建設した高齢者向け住宅地「雅達・松下社区」で、コロナ流行期間に着工したのにも関わらず、工期はわずか1年半という短さだった。同社の健康・養老の理念やスマート製品を全面的に導入した国際的なスマート・養老コミュニティーであり、中国の健康・養老産業が参考可能な新たな見本となる。

取材の最後には、中国で非常に堅実な成長計画を策定したことも明らかにした。現在は中国14都市で同時に新規事業を進めており、新たな工場や研究センター、販売拠点が含まれるという。

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