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中国IT大手のアリババ集団は、傘下の研究機関「アリババ達摩院(Alibaba DAMO Academy)」から自動運転研究事業を切り離し、同じく傘下の物流企業「菜鳥網絡(Cainiao Network)」に移管する。
一部報道では、自動運転研究室のスタッフのうち、約100人は菜鳥の最高技術責任者(CTO)率いる技術チームが引き受けるが、全体の7割にあたる約200人はリストラの対象になると伝えられた。
アリババは報道を受け、「達摩院の自動運転事業が菜鳥に移されたのは事実だ。一部のスタッフは菜鳥に移籍し、それ以外のスタッフはアリババの別の事業部門に配属される。事業再編に伴う人員配置の最適化は確かに実施される」とした上で、「7割をリストラするとの情報は事実と異なる」と強調した。
達摩院は、マシンインテリジェンス、データコンピューティング、ロボット、フィンテック、Xラボの5つの研究分野に分かれており、これまではロボット分野の下に自動運転研究室が設置されていた。同研究室の主な成果としては、フードデリバリーや生鮮食品の配送など物流の「ラスト3キロ」を担う自律型配送ロボット「小蛮驢(XiaoManLu)」の開発が挙げられる。小蛮驢は2022年3月31日までに、1000万件以上の配送を担当している。
アリババの自動運転研究事業が菜鳥に組み入れられたことについて、事情をよく知る関係者は「アリババの自動運転研究は、研究室で最先端技術を模索する段階を離れ、実際に活用される場面に合わせた開発に移るだろう」 と述べた。
(36Kr Japan編集部)
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