中国で拡大するキャンプ市場、観光の新たな活力に

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中国のキャンプ関連産業はここ数年、都市と近郊での公園の大幅な増設やインフラ整備に伴い、急速に発展しつつある。  

中国文化・観光部などの14部門は2022年11月、国民の観光・レジャー消費の新たな需要に対応するため、共同でガイドラインを発表し、キャンプ観光・レジャーの健全で秩序ある発展を推進している。中国住宅・都市農村建設部は今年2月、都市公園や緑地の開放に向けた試験的取り組みとして、各地方に対し、利用・体験できるスペースの増設、関連サービス施設の整備を奨励する通達を発表した。  

政策の後押しを受け、キャンプ場が雨後のタケノコのようにオープンしている。大手旅行サイト「馬蜂窩」(Mafengwo)によると、今年3月以降、「キャンプ」の検索数は前年同期の2.2倍、「キャンプの楽しみ方」は3.2倍に増加した。  

また、地域色のある「キャンプフェスティバル」「キャンプカーニバル」が福建省や遼寧省瀋陽市、天津市などで開催された。例えば、天津市西青区は今年、第1回キャンプカーニバルを開催し、キャンプを音楽や無形文化遺産、スポーツ、マーケットなど複数の業態と結び付け、文化、ビジネス、スポーツ、観光を深く融合させた。西青区は今年の労働節(メーデー)連休(4月29日~5月3日)中、千カ所以上のキャンプ場で延べ10万6千人を受け入れた。  

観光産業研究機関、中国旅游研究院の戴斌院長は、国民レジャー・観光の発展に伴い、テント宿泊ホテルやキャンピングカーでのキャンプなどのスタイルが人気を集めていると紹介。キャンプはここ数年、屋外での活動や近場でも済むといった特徴、親族や友人とのコミュニケーション、グリーンで健康的な消費などの強みにより、観光市場を席巻し、新たな成長の柱となっていると語った。  

市場調査会社の艾媒諮詢(iiメディアリサーチ)によると、中国では、キャンプ関連産業のコア市場と関連市場の規模が年々拡大する傾向を示し、25年にはそれぞれ2483億2千万元(1元=約20円)、1兆4400億元に達する見通しという。(新華社天津)

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