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中国市場での戦略を見直す日本車メーカーが相次いでいる。スズキは2018年に中国市場からの完全撤退を決め、マツダはこのほど中国で販売会社を集約。三菱自動車も中国での自動車生産を縮小し始めた。
中国自動車大手、広州汽車集団との合弁会社「広汽三菱汽車(GAC Mitsubishi Motors)」がこのほど、人員整理に着手したことが明らかになった。同社は今年6月、一時的な生産停止に入っていた。市場の変革(電動化)の影響により、期待通りの売上高を達成できないことが理由だという。
同社の湖南省長沙工場は今年3~5月、操業停止の状態に陥った。三菱自動車が中国から撤退するのではないかという憶測が飛び交った。同社の加藤隆夫社長は5月、「現段階で中国からの撤退は決定していないが、何らかの構造改革は必要だ」と発言していた。
しかし、広州汽車集団の6月の生産・販売データの中に、広汽三菱の名は見当たらない。広汽三菱の22年の生産台数は前年比で4割強減少し、3万5542台に落ち込んでいた。
広州汽車集団は22年10月、広汽三菱に10億元(約190億円)を融資。今年6月には三菱自動車などとともに、最大18億8400万元(約360億円)の金融支援を行うことで合意した。
しかし、電気自動車(EV)が急速に普及し、価格競争も激化する中国市場において、エンジン車を主力とする日本メーカーが巻き返しを図るのは難しそうだ。
*2023年7月18日のレート(1元=約19.3円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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